マツモト交商、抗酸化能を有す天然色素を提案

週刊粧業 2020年12月7日号 7ページ

カンタンに言うと

  • サステナブルニーズにも対応
マツモト交商、抗酸化能を有す天然色素を提案
 マツモト交商は新原料の提案を加速させている。

 天然由来の赤色色素「New Red 1805」(ジボダン社)は、中国雲南省で栽培されたレッドラディッシュに含まれるアントシアニンを主原料としている。

 年間5000t生産される同作物は、栽培管理によってトレーサビリティが確保されている。また、抽出溶媒は水で行われているため環境にもやさしい。

 自然で深みのある赤色が特長で、各人種へ配合量毎に発色評価を行っている。光や熱への安定性も高く、高温下でも目視で色の変化がほとんどないことが確認されている。

 加えて、優れた抗酸化能を有し昨今のマスク着用による唇あれにもアプローチできる。

 ステビア由来の機能性原料「ステビース」(ルーブリゾール社)は、レチノイド様作用によって肌老化やシワ、体内酸化ストレスへの抵抗性を発揮しながら、肌への刺激性を抑えることに成功している。

 連用によるシワ改善効果については、目元ジワの面積・長さともに減少が確認されている。

 ルーブリゾール社はフェノビオ社を買収し、同社の独自技術である亜臨界水抽出技術を活用している。同技術は短時間で抽出できるため、有効成分の失活を抑制しながらエネルギー消費量も少ない。

 サステナブルニーズに対し、防腐剤フリーと植物由来に加え、環境にやさしい亜臨界水抽出技術によって得られる同品の提案に注力している。

 さらに、ラメラ構造のナノサイズ脂質粒子によるセカンドスキン被膜形成技術「Mimiskin」(BASF社)の提案も新たに開始した。

 融点が32℃の脂質粒子を含む同品は、皮膚に塗布すると体温で融解。被膜形成後は融点が38℃に上昇するため、体温で融けることがない。

 皮膚への優れた密着性・親和性とともに、べたつきのない感触も特長となっている。また、マスクによる化粧崩れを防止したアフターコロナ製品にも応用できる。

 今年2月に中国でウェブ開催された「PCHi 2020」ではアワードを受賞している。
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