花王、河川水中の魚のRNAが生態調査に有用であることを発見

粧業日報 2021年8月23日号 4ページ

花王、河川水中の魚のRNAが生態調査に有用であることを発見
 花王は、生物多様性保全のための高精度な生態調査方法を確立するため、環境中に含まれる生物のRNA(環境RNA)の研究を進める中で、河川水中に魚のRNAが豊富に存在し、それらを網羅的に解析することで高精度な生態調査が可能となることを世界で初めて明らかにした。

 今回の研究成果は、生態学的な指標を扱う国際誌「Ecological indicators」に掲載された。

 特定の場所に生息する生物の数や種類を調査する生態調査は、生物多様性保全のための指針づくりや、環境問題解決への方針策定などに必要不可欠で、従来から実施されている生態調査では、実際に生物を捕獲して調査を行っていたが、調査には膨大な労力と専門的な知識が必要であり、個体数が少ない生物については、捕獲による生態系への悪影響が懸念されていた。

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