花王とユニリーバ、協働回収プログラムの進捗状況を報告

粧業日報 2021年9月15日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 東大和市にて開始80日で1426個の空き容器を回収
花王とユニリーバ、協働回収プログラムの進捗状況を報告
 花王とユニリーバ・ジャパンは、プラスチックがごみにならない循環型社会に向けて、ヴェオリア・ジャパンの協力の下、東京都東大和市にて「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」を実施している。

 市内10カ所に設置した回収ボックスでは、日用品の使用済容器の分別回収を実施し、6月1日~8月18日までに合計1426個・約42kg分の使用済容器を回収。同市の全世帯の3.6%に相当する市民が参加した計算になる。

 回収された容器の約46%がボトル、約54%がつめかえ用フィルム容器で、家庭できれいに洗浄・乾燥され、日用品容器以外のものの混入も限定的だった。

 同市のウェブサイトやSNS、ごみ分別アプリ、ポスターなどを通して積極的に告知し、市民への理解が促されたことで、順調に回収が進んでいるようだ。

 さらに、水平リサイクルの実装化を推進する事業であることが認められ、東京都の「令和3年度 革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクト」にも選定された。

 今後については、「日用品の容器の分別回収の拡大」や「ボトル容器からボトル容器への水平リサイクル技術の検証」を検討している。

 既存の拠点での回収・啓発活動に加え、さらに多くの生活者に、より便利に、意義を感じながら参加してもらえるような仕組みづくりを進める。

 具体的には、市民へのヒアリング、回収拠点の追加、アプリを使った拠点別の回収量の可視化などを検討している。また、今後回収拠点が増えても商業的に持続可能であるよう、回収方法の効率化やパートナーとの協働も検討を進めていく。



 既に回収した空き容器は、9月中に、リサイクル事業を担うヴェオリア・ジェネッツにて分別・洗浄・処理する。

 その後、2021年10月までに、ユニリーバ・ジャパンと花王にて、パッケージメーカーの協力を得ながらボトル容器へのテスト成型をすることを目指す。

 さらに2021年12月までに、テスト成型したボトルを用いて、強度試験、安全性試験などを行い、今後の洗浄・リサイクル工程に必要な要件を検証する。

 今後も3カ月ごとに同様のプロセスを経て、ボトル容器からボトル容器への水平リサイクル技術の検証を進めていく予定だ。
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