グラセル、チャレンジ精神を貫き持続成長へ

週刊粧業 2022年1月1日号 81ページ

グラセル、チャレンジ精神を貫き持続成長へ
 化粧品容器会社のグラセルは、2021年度(2022年3月期)は売上が回復し増収での着地を見込んでいる。22年春には、大阪市内に「大阪営業所」を開設し顧客対応力を強化する。

 谷村敏昭会長は「スピード感のある顧客対応を実現し、得意先との強い信頼関係を築いていきたい」と話している。

 ――2021年度のこれまでを振り返ってみていかがですか。

 谷村 2020年度からは回復基調にあるが、業界全体は依然として厳しい状況が続いている。ただ、そうした中でもヒット商品は生まれており、コロナ禍の長期化で企業の好不調の差がさらに大きくなってきたという印象はある。

 当社も21年度はコロナ禍にあって新規顧客の開拓が順調に進んだことに加え、一部のヒット商品にも恵まれ、数字的には過去最高売上を達成した19年度ベースに戻ってきた。

 ――コロナ禍の状況にあって、環境配慮型容器の拡充も着実に進めてきました。

 谷村 この1年の間で焼却時のCO発生抑制に効果がある新素材「グリーンナノ」や「バイオマスプラスチック」を用いた環境配慮型容器の出荷数量が一気に増えている。そうした需要性の高さから、環境対応素材も自社で在庫して、スピーディに対応できる体制を整えた。

 近年業界の移り変わりはどんどん速まっているが、コロナ禍で不確実性がさらに高まり予測を立てることすら難しくなる中で、スピーディな対応が今まで以上に求められてくる。

 環境ニーズへの対応力を強化しているのもその一環であり、新製品開発にも積極的に投資を行っている。

 これまで化粧品容器はデザイン訴求で業界の活性化に貢献してきたが、世界的な環境への取り組みで、消費者の容器に対する価値観も変化してきている。

 「デザインよりも環境へのやさしさを優先して商品を選ぶ」。そのような新しい時代に向けて、提案できる容器のバリエーションをさらに拡充していく。

 ――その来るべき時代に向けて、貴社の今後の展望をお聞かせください。

 谷村 当社は21年6月より新経営体制となったが、会社には必ず経営理念が存在し、それをいかにブラさず、後継していくかが重要だと考えている。

 当社のそれは、「新しいことにチャレンジし続ける」ことであり、成長の礎でもある。

 今後もその企業精神を貫き、新しい化粧品容器を開発し続ける容器会社として業界の発展に貢献していく。
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