コーセー 小林一俊社長 2022年新春インタビュー

週刊粧業 2022年1月1日号 10ページ

カンタンに言うと

  • リスクに強い企業に向けてDX推進などの改革を実行
  • 国内はコロナ長期化で苦戦も中国とアメリカが好調に推移
  • 懸案のサステナビリティ強化は花王と連携し仕組みづくりへ
  • アフターコロナ見据え4つの成長戦略を推進
コーセー 小林一俊社長 2022年新春インタビュー
リスクに強い企業に向けて
DX推進などの改革を実行

 コーセーは、コロナ禍というピンチをチャンスに変えるべく、DXやサステナビリティの推進に向けて様々な対策を講じている。特に、花王と化粧品事業のサステナビリティ領域で包括的に協働するというニュースはエポックメイキングな出来事として業界内外で大きな話題を呼んだ。

 社長就任以来、リーマンショック、東日本大震災など数々の困難を乗り越え成長を主導してきた小林一俊社長に新年度の抱負についてインタビューした。

国内はコロナ長期化で苦戦も
中国とアメリカが好調に推移

 ――まず、2021年を振り返っていただけますか。

 小林 日本経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により年初より厳しい状況にありましたが、全国的な緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が解除された9月以降は、持ち直しの動きが続いています。

 業態別では、専門店は昨年に引き続き、お客さまとの強い絆をベースに底堅く順調に推移しています。また、昨年苦戦が続いた百貨店がここへ来て一気に盛り返してきています。一方、ドラッグストア、GMSでは依然として厳しい状況が続いています。

 当社グループが主に事業展開しているエリアにおいては、中国の景気が緩やかに回復しており、それ以外のアジア各国でも景気は回復傾向にあります。米国では、ワクチン接種の普及や経済再開に伴い、着実に回復しています。

 中国ではeコマースを中心に成長が継続しています。7~9月には、海南島において新型コロナウイルス感染症拡大による渡航制限などにより、免税事業が一時的に厳しい状況となりましたが、回復傾向にあります。

 こうした中、コスメデコルテのクリスマスコフレ「メイクアップ コレクション 2021」が予約開始直後に完売しました。これはお客さまの化粧品に対するニーズは決して衰えていないことを象徴する事例であり、コロナ禍にあって多くの困難に直面していますが、化粧品に求められる本質的な部分を、消費者も我々メーカーも再認識できたという意味ではプラスであったと考えています。

 2020年~21年にかけては、コロナ禍という未曽有の危機に直面し、過去の苦しい局面においてピンチをチャンスに変えてきた経験・ノウハウを活かし、リスクに強い企業に進化すべく、DX推進をはじめ様々な課題に取り組み、改革を進めました。

 数年後に、あの時に守りの改革を始めたことが今の成長を支えているといえるような年になればと考えています。

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