マーナーコスメチックス、SDGsを絡めた処方開発を強化

週刊粧業 2022年2月28日号 13ページ

マーナーコスメチックス、SDGsを絡めた処方開発を強化
 エコサート・コスモス認証およびハラル認証を取得する「くりこま高原藤沢工場」(岩手県)を軸に国内3工場体制で化粧品OEM事業を展開するマーナーコスメチックスは、2ケタ成長を達成した前期に続き、2022年8月期上期も好調をキープした。

 井田勝康社長にwithコロナの成功戦略について話を聞いた。

 ――貴社が得意とするナチュラル・オーガニック市場はコロナ禍も堅調に推移しています。

 井田 「巣ごもりニーズ」に対応する商品企画が顕著に増えているが、コロナ禍の長期化で肌にも地球にもやさしい化粧品への関心が高まっているようだ。

 一方で、原材料の高騰が昨年から続いており、今期は経営環境の変化対応が重要になってくると見ている。

 原料価格値上げの一番の懸念は、より良いモノを作りにくい環境になることである。原料の見直しを価格重視で進めてしまうと、品質を追求していくことが難しくなってしまう。特徴のある製品づくりを進めるため、独自原料を使った化粧品開発をさらに強化していく。

 ――直近では、SDGsを絡めた新しい取り組みとして卵殻膜エキスの開発に成功されています。

 井田 使用する卵殻は、通常廃棄されているものを回収しており、残った卵殻は農業用肥料として再利用することで廃棄物ゼロを実現する。今回のような開発事例は今後も増やしていきたいと思っている。

 ――SDGs関連ではグローバル人材の採用も早くから取り組まれていました。

 井田 海外企業との取引増加やハラル認証取得を背景に、グローバル人材のリクルートを進めている。製造から営業、そして研究開発部門で東南・南アジア圏の出身者の社員が活躍しており、製造部門を中心にシルバー人材の採用にも取り組んでいる。

 今後も企業成長に欠かせない人材戦略として、ダイバーシティを推進していく。
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