コーセー、次世代を担う高校生に向け美容講座を開催

粧業日報 2022年10月4日号 2ページ

カンタンに言うと

  • 将来のキャリアを考えるきっかけとなる場を提供
コーセー、次世代を担う高校生に向け美容講座を開催
 コーセーは、モーンガータとエフアイシーシーが協同で推進する、一人ひとりの可能性や多様性を尊重し合える社会を目指すプロジェクト「COLOR Again」に協力し、渋谷教育学園渋谷中学高等学校の生徒に向けた教育講座を開催した。

 同校では、高校2年生の全生徒を対象に社会貢献活動教育を実践しており、「協働型探究活動によるSDGs達成を担う次世代地球市民の育成」を目標として掲げ、参画型・統合性を活かした教育活動に取り組んでいる。

 授業やクラブ活動、課外活動など全ての学びの機会においてSDGsに結びつける意識づけを行い、5W1Hの全てを生徒たちが決めることをルール化することで、生徒たちの主体的な行動を促している。

 今回の教育講座は、同校が出場した「学びのオリンピック SOLA」で関係性のあるエフアイシーシーが、次世代を担う若者を積極的に支援するマインドを持つ企業として同校にコーセーを推薦したことで実現した。

 9月26日に開催された2回目の講座で、主催者を代表して挨拶した取締役 商品開発部長の堀田昌宏氏は、「コーセーは顧客目線での商品開発を重視しており、『4C(顧客価値(Customer Value)、顧客のコスト(Cost)、顧客にとっての利便性(Convenience)、顧客とのコミュニケーション(Communication))』をテーマに掲げ、モノづくりを行っている。また、中期ビジョン『VISION 2026』においては、グローバル(Global)・ジェネレーション(Generation)・ジェンダー(Gender)のそれぞれの頭文字をとった3つのGを、新たな事業の拡大領域とし、性別や年齢に捉われない、アダプタビリティの考えに基づく取り組みを強化している。本日は、当社を代表するブランドである『雪肌精』を事例に、アダプタビリティ、SDGs、サステナビリティを踏まえたモノづくりの現状についてご説明していきたい」と語った。

 具体的には、長年にわたりサンゴ育成活動に寄付を行っていることや、サンゴの生育に影響しない日やけ止め、化粧品の開発を行っていること、環境にやさしい素材を積極的に採用し、素材の質感をそのまま生かしたパッケージで環境負荷を低減しつつ、シンプルなビジュアルからもサステナブルな姿勢をメッセージしていることなどが伝えられた。

 コーセーでは、2030年までのSDGsの中長期目標を定めた「コーセー サステナビリティ プラン」において、「次世代への教育啓発活動」に積極的に取り組むことを掲げている。

 化粧品のモノづくりをはじめとした同社の取り組みは、サイエンスやテクノロジーなどの科学技術に関する要素だけでなく、マーケティングや心理学・感性に関わるアートの領域も欠かせず、理系や文系の枠を横断して学び、問題を見つける力や解決する力を育む「STEAM教育」の側面においても、次世代を担う若者にとって有用なケーススタディになることが期待される。

 そこで同社は、このような普段の生活や学校では知ることのできない新たな学びや気づきを得られる場を提供することで、次世代を担う若者を積極的に支援すべく、今回、その一環として、高校生に対する社会貢献活動教育を支援する「COLOR Again」に協力する形で教育講座を開催した。

 講座は、8月29日と9月26日の2日間にわたり実施され、高校1・2年生の11名の生徒が参加した。第1回目は研究所にて、メークアップ製品を扱う研究員から化粧品の種類や使用目的に加え、同社の研究領域や成分・製造方法・評価方法などの解説を行った。第2回目は本社にて、取締役の堀田氏が、サステナビリティやアダプタビリティに着目した商品開発の事例や手法について紹介した。

 また、両日ともに生徒と社員による質疑応答の時間を設け、企業活動におけるサステナビリティ推進や、化粧品研究・開発の仕事、将来のキャリア形成などについて生徒からの質問に回答したほか、今後の化粧品業界や化粧品開発に関する意見交換やディスカッションが行われた。
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