沖縄県・久米島の化粧品OEMポイントピュールは、優れた機能を持ちストーリー性を付与しやすい海洋深層水や沖縄素材によって引き合いを集める一方で、ヒト幹細胞培養液エキス、CBD、NMNなど機能性成分も提案可能な点が大きな強みとなり、コロナ禍も好調に推移してきた。
ヒト幹細胞培養液エキスの豊富なラインナップも強みであり、4種類(ヒト脂肪由来2種、ヒトサイタイ血由来、ヒト骨髄由来)のヒト幹細胞エキスと、それらをそれぞれナノ化したものを合わせて計8種類を取り揃えている。
ヒト脂肪由来については、海外から輸入した脂肪由来幹細胞を国内で培養した原料と、若い日本人女性から採取した脂肪由来幹細胞を国内で培養した原料の2種を展開している。
ナノ化した4種のヒト幹細胞エキスに関しては、白金ナノコロイドにヒト幹細胞培養液を付着させ、コラーゲンで包み込むことで浸透性を高めている。白金ナノコロイドはタンパク質への吸着性に優れており、角質細胞の間を埋め、角質間脂質を安定化させることにより、水分を蒸散させないようにする働きと、バリア機能を高める働きで外部の刺激から肌を守る。
なお、9月末に実施されたダイエット&ビューティーフェア2022においては、ヒトサイタイ血由来とヒト骨髄由来(ナノ化)を掛け合わせたブースターセラムの提案を行った。
「同フェアでは、既にヒト脂肪由来を使用した化粧品を展開されている企業が、差別化を図る目的でヒトサイタイ血由来やヒト骨髄由来を求める声が多かった。当社では、はじめてヒト幹細胞培養液エキスを検討されるお客様に対して、まずは実績の多いヒト脂肪由来を勧めており、その後ヒトサイタイ血由来やヒト骨髄由来など、豊富なラインナップの中からニーズに合わせた提案を行っている」(代表取締役 大道敦氏)
今後については、効果を最大限発揮するヒト幹細胞培養液エキスの組み合わせや処方についての検証を進めていく方針だ。大道氏は、「それぞれ価格も異なることから、総合的にベストな組み合わせを導き出していきたい」と語る。
「ドクターズコスメやエステサロンで展開されてきたヒト幹細胞培養液エキスの認知は一般消費者まで拡大しており、本格的なブームがやって来るのはこれからだと思う。ヒト幹細胞培養液エキスは5年前から取り扱っているが、優れた効果と安全性を持っていると感じており、お客様のリピートも非常に多い。さらに当社では、来年2月頃にナノ化の製造設備の導入が完了する予定で、スクワランやヒアルロン酸など、既存原料をナノ化することで新たな価値を付与する取り組みを進めていく。今後のヒト幹細胞培養液エキスの研究開発にも活かすことができるだろう」(大道氏)
同社ではそのほか、自社農園での原料栽培の準備を進めており、自社で栽培から原料化まで対応できる体制を整えていく。
なお、実店舗の運営も行っており、店舗でテストを行いながらニーズを掴み、OEM提案に活かしている。オリジナルブランドのRyu Spaではメンズコスメが非常に好調で、店舗売上の3~4割を占める。Ryu Spaは国際通りにも実店舗を持っており、ブランド認知も拡大しつつあることから、今後は販路拡大も検討している。