近代化学、ヘアカラー・シャンプーが好調

週刊粧業 2023年1月1日号 86ページ

カンタンに言うと

  • 5期連続の増収増益を目指す
近代化学、ヘアカラー・シャンプーが好調
 ヘアケア専門OEMの近代化学は、コロナ禍において前期(2022年8月期)実績が4期連続で増収増益を達成し、今期は前期比22.6%増の12億円を目標に掲げている。

 岡部達彦社長に昨年の振り返りと今年の抱負を聞いた。

 ――昨年の取り組みを改めて振り返っていただけますか。

 岡部 化粧品のヘアカラーでは、カラートリートメントが想定以上に伸長し、このカテゴリーで相当数のシェアを獲得できた1年だった。

 ブリーチ後の髪にカラートリートメントを使用すれば、従来のようにカラーリングによって髪を傷めることなく、その日の気分によって髪色を自在に表現できることが可能だ。

 ブリーチを製造できる企業は国内で少ないため、カラートリートメントの使い勝手を良くする方向性で、ブリーチとカラートリートメントのセット提案を強化していきたい。

 ヘアカラーではこのほか、美容室向けにメインで展開しているパウダータイプのヘアカラーで、昨年から新たに海老名市にある地元酒造メーカーから精米の際に生じ、本来廃棄される米粉を使用したアップサイクルな「パウダーカラー」を開発した。

 こうしたアイテムをきっかけに、今後は一般市場にもパウダーカラーを提案していきたい。

 昨年に関してはこのほか、高価格・高付加価値のインバス製品が市場を拡大し、それに伴い当社が得意とする香りや洗い上がりの良い製品が改めて評価され、シャンプーの大口受注などもあり、好調な実績につながった。

 ――今年の抱負をお聞かせください。

 岡部 研究開発力を強化する一環として、大学院の修士課程を修了している研究部門の社員から1人、当社が入学金から3年間の学費全てを負担する形で、早稲田大学の大学院で博士号の取得を目指してもらう。これを機に、大学との共同研究をより一層強化したい。

 また、昨年は100円ショップで展開している共同開発のヘアカラー(アップトゥ)が好調な売れ行きで、今年は取扱店がさらに広がり、売上増が期待できるだろう。

 海外に向けた取り組みでは、中東で建設されたフランス資本の工場へ新たに技術供与を行う。EUに向けたヘアケア製品の開発に本格的に乗り出し、当社の技術力をグローバルへ広めていく。
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