ナユタは小ロット対応や小回りの利くサービスを強みとし、オールインワンゲルを中心としてスキンケア・ヘアケア・ボディケア化粧品の製造を行っている。また、埼玉県三郷市に自社工場を保有し、機敏な製造・生産体制を実現している。
山﨑尋士代表取締役社長に話を伺った。
――現況についてお聞かせください。
山﨑 当社のお客様は店舗販売をメインとする企業が多いため、コロナ関連の制限緩和の動きとともに、徐々に明るい兆しが見えてきた。
グループ会社経由の案件も数多くあり、それらと当社のお客様からの受注の2軸で上手くバランスを取ることができれば、2023年は好調に推移できるのではないかと考えている。
また、コロナ禍では一時ストップしていたものの、香港企業からは定期的なOEM依頼をいただいている。
そのほか、中国を中心に展開するお客様に関しては、原料登録をはじめとした規制強化に関するサポートを行いながら提案を進めている。
――各種コスト高騰が業界に大きな影響を与えています。
山﨑 物流コストの上昇に伴う、宅急便の配送料値上げが相次いでいることから、「EC購入の方が高くつく」時代が到来する日も近いとみている。
コロナ禍で定着したECでの購入習慣は今後も継続すると考えられるが、各種コスト上昇による消費者負担の増加で、EC以外のチャネルでの購入割合が今後増えていくのではないか。
コロナ禍が落ち着きを見せていることに加えて、店舗販売を中心とする当社のお客様にとってはプラス要因となるだろう。
――今後の展望についてお聞かせいただけますでしょうか。
山﨑 当社は「小さな工場の丁寧なものづくり」を実践しており、この規模を活かした仕事のやり方を追求し、強みを磨くことに力を注ぐ。また、CBDによる睡眠へのアプローチにも期待している。
そのほか、Instagramアカウント「ナユタのおとなスキンケア」では、美容関連のお役立ち情報を展開してきたが、今後はさらに内容を充実させていきながら、工場の様子など、企業としてのＰＲにも活用していく方針だ。
この記事は週刊粧業 2023年2月27日号 11ページ 掲載
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