近代化学、高付加価値ヘアケアOEMの企業イメージ醸成へ

週刊粧業 2023年2月27日号 10ページ

近代化学、高付加価値ヘアケアOEMの企業イメージ醸成へ
 ヘアケア専門OEMの近代化学は、コロナ禍においても4期連続で増収を達成し、安定成長を続けている。

 売上高12億円(前期比22.6%増)を目標に掲げる今期(2023年8月期)の進捗と、さらなる成長に向けた今後の取り組みについて、岡部達彦社長に話を伺った。

 ――今上期を振り返っていただけますか。

 岡部 売上は落ち込むことなく推移しているものの、利益に関しては原料価格の高騰に加え、電気代などの各種コストが膨らみ、大きく苦戦している。

 主力のカラートリートメントをはじめとするヘアカラーでは、染料の値上がりが著しく、電気代も前期から倍近くまで高騰している。社員2~3人が雇えるほどの原料と電気代の値上がりを受け、現場の増員計画にも支障が出ている。

 当社は1000個や5000個単位の多品種小ロット受注が多く、生産品目の変化に柔軟に対処できるよう、属人的な作業が依然として残っている。今は賃金を上げなければ人が集まらない状況で、人件費の上昇も収益の圧迫要因となっている。

 こうした背景もあり、今年に入ってから生産品で10~15%の値上げを実施したが、原料価格と電気代の高騰は未だに続いている。通期では大幅減益となる見通しだが、コスト削減に努めて何とか黒字化を達成したい。

 ――現在の状況を踏まえ、今後の取り組みをお聞かせください。

 岡部 上質で上級なモノづくりを全社で徹底し、「近代化学=高機能・高付加価値ヘアケアOEM」という企業イメージの醸成を図っていく。

 そのためにはまず、社内でのトレーニングや教育を進め、社員の質を高めていかなければならない。

 どんな仕事でもそうだが、与えられた役割がある以上、1つひとつの作業にプロ意識を持ち、正確にきちんと仕事をするのは当然のことだ。自動化や機械化が難しいとはいえ、人間だからこの程度で仕方ないということではなく、正確なロボット以上の仕事をするという意識を常に心掛け、上質で上級なモノづくりの徹底を図っていきたい。

 今後の取り組みとしては、基幹事業であるOEMにとどまらず、他社への技術供与による売上拡大と、自社ブランド「エブリネイチャーデイズ」の販売強化により、さらなる成長を目指していく。
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