宮本、商品ロス削減する取り組みを推進

週刊粧業 2023年3月20日号 6ページ

宮本、商品ロス削減する取り組みを推進
 容器の販売を手掛ける宮本は、原材料の値上げへの対応が落ち着いた2022年12月以降、過去最高の売上を継続している。

 「値上げへの対応が進んだことに加え、インバウンドのお客様が少しずつ活性化してきている。日本国内も徐々に動き出しており、マスク着用が自己判断となり、外出が増える今夏が一つのポイントになる」(代表取締役社長 宮本浩樹氏)

 化粧品開発展では、使用には全く問題のないわずかな汚れなどの「微欠点」を持つ容器を活かした、商品ロス削減に貢献する提案が好評だった。

 容器製造においては、わずかな欠点だとしても、納品基準の高さから不良品となってしまう商品が多く存在している。

 そこで顧客と連携し、限度基準を緩めることで、これまで廃棄処分になっていた微欠点のある商品を使用する提案を行った。顧客からの反応も良好で、新規獲得にもつながったという。

 宮本では、従来からバイオマス容器などサステナブルに対応した商品を展開してきたが、微欠点を持つ商品を活かすという提案はこれまでになく、業界全体でも新しいきっかけになっていくことが期待される。

 「活発化してきているフードロスに対する取り組みのように、これまで活かせていなかったものを活用するという流れにもマッチした提案になっている。化粧品業界では環境配慮への取り組みはますます強まっていくと予想しており、対応を強化していく」(宮本社長)

 今後に向けては、新たな加工方法も提案していく予定だという。

 加工の工程を短くすることで、コストや原材料の削減につなげる方法で、現在テストを行っており、今年中の発表を目指していく。

 「今後は、従来の方法に加えて、環境へ配慮した提案にも取り組んでいく。当社・お客様・関連会社の三方良しという状況を作りながら、社会貢献も行っていきたい」(宮本社長)
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