ポイントピュール、原料の3D化やナノ化の取り組み推進

週刊粧業 2023年7月10日号 57ページ

カンタンに言うと

  • オリジナル原料や実店舗展開が強み
ポイントピュール、原料の3D化やナノ化の取り組み推進
 沖縄・久米島を地盤に化粧品OEMを展開するポイントピュールは、豊かな自然素材を生かした化粧品づくりを企画から製造までトータルでサポートする。代表取締役の大道敦氏に話を伺った。

 ――貴社の強みについてお聞かいただけますか。

 大道 OEM事業を開始して約21年、現在では東京や京都にも拠点をもち、ストーリー性を付与しやすい沖縄素材をはじめとした植物由来原料から、ヒト幹細胞培養液などトレンドの機能性原料まで、幅広くオリジナル原料を取り揃えている点が他社との差別化につながっている。

 ――3D化原料の提案に注力されていますね。

 大道 既に1社との取り組みが決定しており、NMNを3D化した原料を配合したクリームやゲル化剤を予定している。NMNをオイルで包み込むことで、原料を見える化できるだけでなく、機能性も維持しやすくなると考えている。

 ――ナノ化することで既存原料に新たな価値を付与する取り組みも推進されています。

 大道 話題性のある新規原料は頻繁には出てこないため、既存原料の付加価値を高める取り組みが差別化につながると考えており、新たにナノ化の製造設備を導入した。ちょうど全ての設備が揃い、先月末頃から試作品があがってきている。

 幅広い製剤に対応できる強みをもつほか、例えばクリーム製剤においては、ナノ化によって水と油が混ざりやすくなり、界面活性剤の量を抑えることもできることから、サステナブルなコンセプトにも対応する。

 ――オリジナルブランドの展開や、実店舗の運営も行っています。

 大道 実店舗で実施したマーケティングをもとに、OEM提案ができる点は当社ならではの強みといえるだろう。国際通りをはじめ、観光地に店舗を構えているため、多い月の来店者数は約3000人にものぼる。

 なお、オリジナルブランド「Ryu Spa」の「&Resort」シリーズでは、映画「リトルマーメイド」とのタイアップ企画も実施した。「Ryu Spa」は年々知名度を拡大しており、今後は販路の拡大も進めていく方針だ。
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