日進化学、開発の専門性を高めてODM強化

週刊粧業 2023年7月10日号 56ページ

カンタンに言うと

  • QCD向上へさらなる投資
日進化学、開発の専門性を高めてODM強化
 化粧品OEM/ODMとエアゾールの受託製造を行う日進化学(髙田寛社長)は、昨年の組織変更で開発部門をエアゾール・液体化粧品・ODMの3つに細分化し、開発力や企画提案力の向上を図っている。

 髙田社長は「それぞれの専門性を高め、付加価値創造型の企業を目指していく」と意気込む。

 ――この10年で化粧品OEM/ODM事業を大きく成長されました。振り返っていかがですか。

 髙田 市況に合わせた投資戦略が企業の成長を支えてきた10年だったと言える。化粧品市場の成長とともに、ハード面、ソフト面の双方で投資を計画的に進め、QCDの向上を図ることで、大手・中堅のブランドメーカーとの関係性を深めることができた。

 ハード面では、工場増築など生産能力の増強に加え、市況に合わせて多品種・小ロットにも柔軟に対応できる設備を強化してきた。

 耐食性・耐薬品性に優れたステンレスSUS316仕様の乳化釜や充填機など導入する設備にもこだわり、ISOでは9001、14001、45001、22716といった国際規格を取得・維持している。

 ――化粧品OEM/ODM業界も競争が激しくなってきています。競争力強化に向けてどのようなことが必要になってきますか。

 髙田 今後も機械化やDX化に積極的に取り組み、高品質化と生産性向上の両立を目指して、化粧品受託製造(OEM)としてのプレゼンスを高めていく。

 成熟した市場では、付加価値の創出により活性化させていくことが重要になってくる。

 昨年から付加価値創造型の開発力と企画提案力の強化を目的に、開発部門をエアゾール開発、液体化粧品開発、ODM開発の3つに細分化し、それぞれの専門性を高めることに取り組んでいる。専門性を高めることで、開発スピードが上がってくることも期待する。

 化粧品OEM/ODMの顧客が増えてきたことで、エアゾール製造や危険物扱いの特殊な製品の製造も可能な生産体制であることが、当社の新たな強みにもなってきている。

 エアゾール製品では血行促進効果のある炭酸ガスを含んだ人体用品の提案を強化して顧客のご要望に応えていく。

 また、今後は人材の確保・育成が大きな課題になってくる。

 外部の社員研修や中途採用などを取り入れながら、組織としてのレベルアップにつなげていく。
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