コスメシューティカル、高機能美容液の処方開発に注力

週刊粧業 2023年9月25日号 8ページ

カンタンに言うと

  • 小ロット対応が可能なODMも好調
コスメシューティカル、高機能美容液の処方開発に注力
 来年10周年目を迎えるコスメシューティカルでは、長年培った知見や技術、自社ブランド製品の販売経験の中で得たノウハウを活かし、ヒト幹細胞培養液、エクソソームなど注目の成分を配合した「売れる」オリジナル化粧品の開発・製造をトータルでサポートしている。

 現在注力している取り組みとしては、ヒト幹細胞培養液のほか、NMNやレチノールなどのトレンド原料、顧客からニーズの高い原料などを用いた高機能美容液の処方開発が挙げられる。

 約50種類をラインナップする予定だといい、シミや美白、毛穴、角質といった肌悩み別の切り口や、高機能と低刺激を両立した処方など、多方面からのアプローチで研究開発を進めており、来年以降、本格的な提案を進めていく方針だ。

 新規顧客にとってより検討しやすくなるだけでなく、開発期間の短縮やコスト面のメリットも期待できる。

 また、21年秋に発売した、「BMS ホームケア」のODM提案が好調に推移している。300本からの小ロットに対応できることから、クリニックやエステなど、幅広く引き合いを集めている。

 ヒト幹細胞培養液10%とエクソソームが配合されたホームケア用美容液で、リポソーム化されたヒト幹細胞培養液とリポソーム化なしのヒト幹細胞培養液を組み合わせて、浸透性と機能性を実現している。さらに、浸透型ペプチドビタミンC誘導体、ヒアルロン酸Na、グルタチオン、ジオスゲニンなどの成分を配合しており、うるおいに満ちたハリ感と透明感あふれる肌へと導く。

 近年、エクソソームへの注目が集まる中で、「BMS ホームケア」のODMニーズは今後ますます拡大していくものとみられる。

 一方、OEMではブランド全体を担当し複数商品を手掛けるケースが多いといい、スキンケアのみならず、ヘアケアまで対応できる。小ロットと企画開発期間の短縮を叶えるODMと、幅広いニーズに応えるOEMの2軸で、顧客のビジネスモデルに合った提案が可能だ。

 そのほか、顧客向けの情報提供として、セミナーも実施しているといい、リピーター化を促進する要素の1つになっている。

 同社は、近年急成長を遂げており、2022年12月期は期中半ばで売上目標を上方修正するなど、前年を大きく上回る数字で着地した。新規顧客のリピーター化も進み、今期も堅調に推移しているという。 

 競合企業が増える中で、今後については、ヒト幹細胞培養液コスメにおけるこれまでの豊富な知見を強みとしながらも、さらに優位性を高めるための研究開発に注力していく。
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