一丸ファルコス、SDGsプロジェクトから新知見

週刊粧業 2024年1月1日号 87ページ

カンタンに言うと

  • 夏の乾燥肌をアロエベラが改善
一丸ファルコス、SDGsプロジェクトから新知見
 化粧品・医薬部外品、健康食品分野で機能性原料の研究開発を行っている一丸ファルコスは、SDGs推進の一環として、部署横断型で社内プロジェクトを立ち上げ、新たな企業価値の創出や製品価値の向上を図っている。

 このほど、その中の女性プロジェクトから、沖縄・宮古島産のアロエベラ葉エキス「ビオセルアクト アロエベラ」に、夏場の乾燥肌を改善するエビデンスデータを新たに取得した。2023年7~8月にかけて1%アロエベラ配合ローションの連用評価試験を実施したところ、手の甲のシワやキメの粗さを改善し、皮膚の滑らかさが向上することが確認された。

 新規データとして、1月に開催される「第14回 化粧品開発展 東京」でも紹介する。展示ブースでは、夏場の使用を想定したアロエベラ配合処方を用意する。

 今回の女性プロジェクトは2023年1月より本格的にスタートした。女性目線での製品企画や働きやすい職場への改善策をチームで検討・実施している。女性メンバーだけの開発プロジェクトは初の試みで、研究の立ち上げからデータ取りまで同一メンバーが一貫して取り組んだことも初めてだという。参加メンバーの1人で、ハンドケア企画を担当したワイズ里沙氏は、普段は健康食品の開発チームに在籍している。

 「今回のプロジェクトを通じて、普段は関わることのないフィールドの方との交流や化粧品評価を経験することで開発視野が広がったと思う。食品原料の開発でも新しい視点や切り口を探っていきたい」(ワイズ氏)

 他にも「複数のプロジェクトを併行して進めている」とのことで、今後も新しい発表が期待される。

 開発部門では昨年のIFSCCバルセロナにてヘマチンの研究発表を行っており、国内外に向けた製品開発を進めている。今後の原料開発では、Well-beiing(ウェルビーイング)研究も取り入れていく。

 「見た目の変化だけではなく、使い続けることにより幸福度や満足度が上がるような、ウェルビーイングを実現できる原料を提供していきたい」(開発部部長 伊藤賢一氏)
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