ジェイオーコスメティックス、研究員の充実で人数・質を追求

週刊粧業 2024年1月1日号 86ページ

カンタンに言うと

  • 新規得意先の獲得を最重点施策に
ジェイオーコスメティックス、研究員の充実で人数・質を追求
 ジェイオーコスメティックス(奥村直久社長)は得意先の中国向け輸出の低迷の影響を受けている。

 海外事業で古くからASEAN地域に得意先があるほか、米国に事務所を開設し、事業を拡大している。新規の得意先の獲得を営業の最重点施策に掲げる。

 奥村社長は「一方で、研究開発でいかに技術を高めていくかということが柱になる」と語る。

 ――業績の回復は順調ですか。

 奥村 当社は中国への輸出のウェイトが高いお客さまが多く、その影響を受けている。業績はコロナ禍前をやや下回っているが、国内の案件は多く、製品化も増えている。

 メーク、スキンケアの両方を手がけているので、お客さまにとっては様々な案件を頼みやすく、相談しやすい存在となっているようだ。

 ――今後の市場の動きについて、どのようにお考えですか。

 奥村 中国の動きが不透明だが、8年前にアメリカに事務所を開設し、着実に新製品の獲得が進んでいる。

 米国はヴィーガン製品や動物実験をしていない原料が求められ、お客さまの要望に合わせたモノづくりに取り組んでいる。

 日本製品の品質評価という面では、やはり中国、東南アジアでの支持が高い。当社は古くからASEAN地域の企業の委託を受けており、それらの国々で動きが出てくればビジネスが広がる可能性がある。

 ――当面の重点施策について、どのようにお考えですか。

 奥村 新しいお客さまを獲得することを営業の最重点課題としている。一方で、研究開発で技術を高めていくことが柱になる。研究員の充実であり、人数、質を求めていくことが進むべき道だと考えている。

 新卒の採用に関しては、有難いことにエントリーしていただける学生さんが増えている。教育も過去の実績があるので、それを進めていけばいいと考えている。ただ時代によって求められる人材の質が変わっているので毎年、見直しを行っている。

 基本的に研究開発員として募集するが、その延長線上で工場の管理や営業部門があり、社内のグローバルな人材育成に取り組んでいる。
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