花王 長谷部佳宏社長、中核的な事業領域でグローバル・シャープトップ事業の擁立へ

週刊粧業 2024年1月1日号 36ページ

カンタンに言うと

  • 戦略的値上げで適正価格に転換、少数精鋭で開発スピードを短縮
  • 成長ドライバー領域を中心に新戦略を迅速かつシャープに実行
  • よきモノづくりは花王の心臓部、すみだ事業場を新たな起爆剤に
  • 自前主義からの脱却を図り、他業界の雄との協働取り組みへ
花王 長谷部佳宏社長、中核的な事業領域でグローバル・シャープトップ事業の擁立へ
 花王は、具体的な成長軸を明確にしたうえで中期経営計画を見直し、「K27」を策定した。国内を盤石化しつつ、海外で成長するための施策を実行に移し、「グローバル・シャープトップ(中核領域で存在する重大な課題にエッジの効いたソリューションで世界№1の貢献をすること)」事業を擁立する企業を目指す。

 誰かのために欠かせない、長く愛されるモノづくりの重要性を提唱する長谷部佳宏社長に2023年の動向と2024年の展望について話を伺った。

戦略的値上げで適正価格に転換、
少数精鋭で開発スピードを短縮

 ――年初に「高収益事業への抜本改革」を掲げ、事業改革を進めてこられました。2023年の総括をお聞かせください。

 長谷部 2023年は、ブランド力の強化を図りつつ強い絆をもっているブランド群を中心に値上げを実施しました。原材料価格高騰の影響を受けての対応でしたが、価格転嫁についてはかなりキャッチアップが図れました。

 日本の日用品カテゴリーには値上げの文化がなく、世界的に見てもかなり特殊でしたが、業界を先導する形で戦略的値上げを実施し、最終的には他の日用品メーカーも値上げに踏み切ったことで適正価格への転換が進みました。安値に傾き過ぎていた日用品の価格を是正できたという意味では、かなり意味のあるチャレンジだったと捉えています。

 適正価格へ転換していきたい想いは小売業さまもお持ちですので、安値に傾き過ぎていることの危険性を見据えてきちんと対応していくことを、製販一体となって引き続き取り組んでいこうと思います。

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