ヘアケアに強みをもつテクノビューティーサプライでは、弱酸性シャンプーバーが人気を集めている。遠藤真人代表取締役に話を伺った。
――現況についてお聞かせください。
遠藤 業種としてはコロナの影響は大きくなかったものの、当社は通販のお客様が多いため、例年に比べて売上が鈍化する動きはみられた。
しかし、固形シャンプーを製造できるOEMメーカーはかなり限られており、当社ではバラエティショップやドラッグストア向けなど商品化の実績もあることから、現在多数の引き合いをいただいている。
――業界動向についてどのようにお考えですか。
遠藤 化粧品の購入場所としてドラッグストアの比重がさらに大きくなるのではないかと考えている。
取り扱う商品数が豊富であり、陳列する商品ラインナップの中でヘアケア・ボディケア用品は高価格帯に位置するため、さらに高機能・高価格帯の商品拡充が行われると思われる。
――送料コストが大きくなっていることが課題です。
遠藤 EC市場の拡大が目立つ昨今、化粧品業界に限らず、製造業全般において配送料の高騰が大きな課題となっている。
通販事業において物流は切っても切れない問題であるため、さらなる物流コストの上昇を懸念している。
配送料の高騰への対応としては、従来の容量からダウンサイズするか、薄いパッケージに収まる商品設計とすることで、発送量を軽減させる動きがみられるのではないかと考えている。
――今後の課題と展望をお聞かせください。
遠藤 当社では、肌のpHに近い弱酸性の固形石鹸を製造できるという点が強みである。今後はその強みを活かし、さらに弱酸性の固形石鹸のバリエーションを増やしていきたい。
特に、成分の違いにより、同一の洗浄剤で他の部位を洗うことが難しいという点に着目し、1つの商品で髪・顔・体すべてを洗えるオールインワンシャンプーを作れないかと考えている。
主力製品であるシャンプーバーの提案に引き続き注力するとともに、他社に先駆けた提案で差別化を図っていく。
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この記事は週刊粧業 2024年2月26日号 13ページ 掲載
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