化粧品・医薬部外品のODM/OEM事業を展開する日進化学は、中長期成長戦略の骨子として「生産性向上」「付加価値化」「グローバリゼーション」の3つを据え、継続的な投資を進める。
髙田寛社長は、2024年度期初となる4月より、「SWOT分析に基づき、次の成長ステージに向けた事業戦略を推進していく」と話す。
――3工場体制の国内では、スマートファクトリーを目指した投資を進めています。進捗状況は。
髙田 まだまだ課題は多いが、思い描くスマートファクトリーの5割程度まで到達してきたと思う。
ボトルやパウチなどの生産を行う橋本工場は、17年の2期工事により生産効率の高い工場へと進化させた。チューブやボトル、エアゾール製造を行う和歌山工場も、多品種対応型工場として機能向上を図っている。引き続き、生産管理システムによる受注から生産、出荷まで一貫した製造・品質管理体制を強化させることで、各工場の特性を活かしたモノづくりを推進していく。
――システムの導入・刷新を推進する上で重視していることは。
髙田 管理系システムの構築は、見える化を重視して進めている。
最近では、原料計量システムに加え、生産進捗システムを導入した。さらなる業務効率化や品質向上を図っていく。今後は協働ロボットなど自動化機械を導入して省人化も進める。
今年1月にグループ傘下に加わった、マレーシアの化粧品OEM会社(BSX社)は、デジタル化が進んでいる。ノウハウの共有を進めることで、各工場の特徴に合わせた形で自動化を進めていく。
――BSX社とは、他にどのようなシナジーを見出せそうですか。
髙田 BSX社は、国際売上が4割を占め、グローバルビジネスにも精通している。彼らのネットワークを通じて海外市場の開拓を進め、3つめの骨子であるグローバリゼーションを加速させていきたい。
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この記事は週刊粧業 2024年4月8日号 20ページ 掲載
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