岩瀬コスファ、植物由来の抗酸化原料と独自製法の酵母エキスを提案

C&T 2024年6月17日号 34ページ

岩瀬コスファ、植物由来の抗酸化原料と独自製法の酵母エキスを提案

 岩瀬コスファは、エイジングケア原料として「Xpozuki biotech ingredient(エクスポズキ・バイオテック・イングリディエント)」「チトカタライザー」の2原料を提案する。

 「Xpozuki(エクスポズキ)」はエクスポソーム(老化の原因となる暴露全体のことで、日光照射や気候、化学的影響など)から肌や毛髪を守る働きを持つ。

 Xpozuki biotech ingredient(以下Xpozuki)は、100%有機アズキから抽出された天然ペプチドで、様々なペプチド配列の中から厳選された最も有効性の高い上位5種のペプチドにより一般のアズキ種子エキスと比較して約1.5倍の抗酸化作用を発揮する。

 in vivo試験では、19歳~49歳のアジア人、ラテンアメリカ人、アフリカ系アメリカ人の女性ボランティア62人を対象に、プラセボおよび2%Xpozuki配合のフェイシャルクリームを1日に2回顔に塗ってもらい、28日間観察を行った。結果としては、プラセボ配合の場合は経表皮水分損失が12%であったのに対し、Xpozuki配合のクリームの場合には-0.8%であり、肌バリア機能を改善する働きがみられた(表1)


また、肌の赤みへの作用についても同様に評価を行ったところ、プラセボと比較して肌色の均一性の改善がみられ、Xpozukiはより均一な肌の色に導くということが確認された(図1)。 同原料は、毛髪への作用も確認されている。44μg/mLのXpozuki濃縮物で24時間処理した毛乳頭細胞に、PM10、スギ花粉、紫外線によって13分ダメージを与え、ストレス状態にした後、タンパク質のカルボニル化を顕微鏡によって観測し、保護効果を測定した。結果としては、コントロールと比較し、44μg/mLのXpozukiを処理した毛乳頭細胞は、タンパク質のカルボニル化から42%の保護効果がみられた。さらに、頭皮だけではなく、毛髪全体に対しても保護作用がみられた。白人、アジア人、アフロ質感の3タイプに分けたin vivo試験では、それぞれが持つ毛髪の悩みを改善する効果が確認された。アフロ質感においても2週間で大幅に縮れ毛が減少し、よりはっきりとしたきれいなカールになったことが確認できた。

 「同原料は、vivo・vitro試験を民族別に行い、肌や毛髪の悩みに幅広く対応するだけでなく、植物由来の天然ペプチドであることからサステナブルな特長もあり、多数の引き合いをいただいている」(同社)

 もう一方の原料である「チトカタライザー」は、独自の特殊製法により作られた新鮮な酵母エキスである。新陳代謝の活性化やシミ・くすみ対策、保湿効果など、様々な機能を持つ。

 同原料に用いられる酵母は、サッカロミセスセレビシエと呼ばれるパン酵母を使用している。一般的な酵母エキスの抽出は「自己消化型」といい、加熱等の処理を行うことで酵母自身の持つ酵素で細胞壁を破壊して抽出する。そのため、長時間の処理により酵母が死滅し、同時に活性成分も失活してしまうというデメリットがある。一方、チトカタライザーで用いられている「チトリシス型抽出」では、酵母に特殊な前処理を施し、短時間の処理で活性成分を最高に含んだ状態で抽出することが可能である。原料の外観についても変化がみられ、透明、無臭という特徴がある。


 機能性としては、一般的な酵母エキスと比較し、高い皮膚弾力改善が認められているほか、保湿・バリア機能回復、コラーゲン産生、美白、UVB耐性など様々な効果を持つことが確認されている。皮脂抑制効果についての試験では、脂性肌の被験者36名にチトカタライザーYSC4%配合クリームを1日2回、40日間適用し、皮脂量の測定を行ったところ、チトカタライザーYSCは皮脂産生を抑制し、使用終了後も30日以上効果が持続するという結果が得られた(表2)

 さらに、毛髪についても効果があることが確認されている。リーブオンの場合には、チトカタライザーを配合することでアミノ酸プレミックスと比較して保湿・まとまり感の向上がみられた。また、リンスオフの場合にも、チトカタライザーを配合した場合には乾燥後にしっとり感が得られたという。

 以上のように、チトカタライザーは高機能で様々な効果があるため、スキンケアアイテムやヘアケアアイテムに採用されている。

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