フェイスラボ、国内は提案力の研鑽で成長軌道へ

粧業日報 2024年8月30日号 2ページ

カンタンに言うと

  • 海外はサプリを突破口に市場開拓
フェイスラボ、国内は提案力の研鑽で成長軌道へ

 フェイスラボは、既存先のリピート受注が伸び悩む中、営業・マーケティング・開発が一体となった新規先への営業活動が機能し、第4四半期に巻き返しが図られ、売上はほぼ横ばいで着地できる見通しだ。

 朝比奈謙太社長に今後の戦略について話を伺った。

 ――業績巻き返しの要因を分析してください。

 朝比奈 顧客への提案を検討する開発担当者と営業担当者の打ち合わせにマーケティング担当者も同席する機会を持つことで市場性を踏まえた形での視野の広い提案や、クライアント企業の要望を的確に捉えた提案ができつつある。

 また、これまで社内で蓄積されていたベース処方を整理し、情報をデータ化・見える化を進めることで、クライアントへの提案の質やスピードが向上し、特にクレンジングや洗顔料において採択率が高まっている。

 ――好調な品目についてはいかがですか。

 朝比奈 ここ数年、クレンジングバームが好調に推移している。さらなる受注拡大に向けて6連式溶融充填機を導入し、生産性の向上を図った。

 それと併行して泡クレンジングを新たな提案品として営業を開始した。泡でしっかり角栓が落とせることを見える化した検証データを自社で取り、積極的な営業活動を行っている。

 このような処方に対する効果データ検証の強化も現在積極的に取り組んでいることの一つである。データを活用することで提案品の充実を図りつつ、よりスピーディな処方開発を行っていく。

 ――新卒採用の状況はいかがですか。

 朝比奈 アフターコロナで人材獲得競争が激化する中、新卒採用については過去からの取り組みの蓄積もあり、順調に推移している。

 何よりも会社と本人との相性が重要であり、今後も自社の理念に共感してくれる学生を採用していきたい。

 ――海外展開の方向性について教えてください。

 朝比奈 世界のOEM企業と戦っていくのは容易ではないが、これまでの海外事業を振り返ると、化粧品と比べてサプリメントの成約率が高く、ここに伸び代があると感じている。

 海外では日本と比べて大粒の錠剤のニーズが高いので、設備投資を強化し、剤型の幅を広げていくことで、そうした需要を着実に取り込んでいく。

 将来的には、サプリメントをフロント商品として化粧品の需要も取り込んでいきたい。

 ――今後の事業戦略についてお伺いします。

 朝比奈 社員の能力向上や幹部への権限移譲、PDCAを高速で回す仕組みの構築に取り組みつつ、一刻も早く海外事業や新規事業に集中できる環境をつくり上げたい。

 自然派化粧品やメークアップ化粧品に強みを持つグループ企業・エフシー中央薬理研究所とのシナジーを追求し、技術力やスピーディな対応に磨きをかけ、世界中から必要とされる美と健康の創造企業を目指していく。

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