持続的な成長を図る上で分岐点となる1年、
適正価格での販売モデル構築が焦点に
2010年の日雑卸業界は、小売業の過当競争を背景とした販売価格低下の圧力により、「乱売」と称される事態を招いてしまい、営業努力により何とか前年を上回る売上げを確保しても、収益が大幅に低下することを余儀なくされた。
2011年以降もこのような状況が続くと、かつて「乱売」による過度な競争により一般化粧品で隆盛を誇った企業が消滅してしまったように、一般化粧品メーカーにとっても不幸な結末を招いてしまいかねないことから、力を増す小売業の圧力にも屈することなく、「いい製品をつくっているのだから、この価格は譲れない」という信念をもって、「適正価格での販売による適正利潤の確保」に向け、メーカー、卸とも取り組んでいくことが望まれる。
裏を返せば、2011年は、適正価格での販売を構築することができるかどうかが大きな鍵を握りそうだ。それが実現できれば、過度な価格競争により手薄になった「人材育成」も進み、将来展望も開けてくる。まさに、2011年は、日雑卸の今後を占ううえで重要な1年と言えるのではないか。
収益性を度外視した過度な競争は
メーカー、卸双方にとって不幸な結果に
400社弱の地域卸で構成する全国化粧品日用品卸連合会(全卸連)の森友徳兵衛会長(森友通商社長)は、自身の事業ポジションに昨今の環境を照らし、「我々は先代たちから、日雑卸という商売について『ものすごい利益は出ないが不況に強い産業』と教え込まれ、欲を出さずに本業回帰でやっていけば食べるに困らないと認識してきた。それが今、堅実にやっている事業者でもつぶれる時代になった」と語る。
このような状況下でも、「こんな良い商売はない」と前向きな地域卸業者も存在する。そうした企業をみると、ちょっとした仕組みの工夫や知恵を加えて苦境をしのいでいるほか、「何より志が高い」(同会長)という。
あと66%
この記事は週刊粧業 2011年2月14日号 1ページ 掲載
■カネボウ、変革の「第2ステージ」スタート~「ブランド×チャネル戦略のさらなる深耕」「変化への対応」進める ■花王、有力販売店懇談会を開催~尾崎社長「国内での収益基盤を盤石にし、海外での成長戦略を加速」 ■近畿化粧品原料協会、新年会で「CITE Japan 2011」の成功を誓う ■資生堂、ストレートヘアを革新する新素材を共同開発 ■ナガセビューティケァ、働く女性の髪と頭皮に関す...
バラ売り
【週刊粧業】2024年下期オーラルケアの最新動向
バラ売り
【週刊粧業】2024年パーソナライズドコスメの最新動向
バラ売り
【週刊粧業】シンクタンクが分析する2025年国内化粧品市場
バラ売り
【週刊粧業】2024年百貨店の化粧品販売最前線
バラ売り
【週刊粧業】2024年化粧品製造機器の最新動向
バラ売り
【週刊粧業】ポーラ化成、第34回IFSCC世界大会ポスター部門で最優秀賞
バラ売り
【週刊粧業】証券アナリスト協会、2024年度ディスクロージャー優良企業を選定
バラ売り
【週刊粧業】花王、ヘアケア事業変革の新ブランド第2弾「THE ANSWER(ジアンサー)」発売
紙面を探す
紙面を探す
レポートを探す
無料でダウンロード
カタログを探す
無料で見る
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、日用品、医薬品、美容業、装粧品、エステティック等を中心とした生産・流通産業界の総合専門情報紙。
季刊/年4回
化粧品、日用品、アクセサリーなどの業界別の市場動向をはじめ、戦略、流通、経営、マーケティングを扱う情報専門誌。
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、トイレタリー、石鹸、歯磨、日用品に関する情報の速報版。業界のエグゼクティブ必読の情報紙。
週刊/毎週月曜日発行
昭和33年に創刊された、わが国初の訪問販売化粧品業界の専門情報紙。