メークアップ化粧品専門のOEMメーカーであるクロバーコスメイク(本社:大阪市住吉区、立岡寛次社長)は、2010年11月2日に創業60周年を迎えた。創業記念日当日には、社員はもとより、これまでの感謝と慰労という意味を込めてOG、OBを招待し、今後10年間の会社の進むべき方向性を示した。
その会合では、メークアップに特化したOEMというところをしっかりと保ちながら、「『技術立社』という部分をより高めていく」(立岡泰昭専務)ことを表明し、その技術とは単に研究開発のみならず、生産や品質管理、教育方法など全ての部署にまで及ぶことを再確認した。また、メークアップ専業のOEMメーカーとして今後も展開していくことや、求められる仕事量が増えてきていることには着実かつ柔軟に対応していくこともあわせて確認した。
前期(2010年12月期)は、新規先からの引き合いが増え、個装仕上げまでの案件が増加したことで増収増益を確保した。
「従来は個装仕上げの手前までの半製品での出荷がメインだったが、徐々に個装仕上げの比率が高まっている。協力会社と連携してスピーディーに出荷する体制を整え、付加価値をさらに高めたことにより、増収増益体質への転換が順調に図れている」(立岡専務)
今期(2011年12月期)は、ミネラルファンデーションが牽引役となっているほか、アイシャドウ関係や口紅関係なども好調を維持している。下期以降は、湿式充填機の稼働も本格的にスタートするため、売上拡大が期待できるという。
さらに、アイデアと販路を持ちつつも、モノづくりのノウハウを委託先に求める企業からの引き合いも増え、そうした企業との取引が拡大傾向にあるため、多様なニーズに即応する体制も整ってきた。
中長期的には、調達能力や企画能力をより一層高めることを重要課題に位置づけている。従来は取引先が行っていた製造工程を受け持つことで収益性が高まるほか、業務の幅が格段に広がることで新たな顧客層の獲得が期待できるためだ。
「コストメリットはもちろん、企画立案から資材調達、個装仕上げまでワンストップで提供できる機能を一層強化することで経営基盤を盤石にし、さらなる成長を図っていきたい」(立岡専務)
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この記事は週刊粧業 掲載
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