化粧品、トイレタリー、健康食品、薬品用の容器を展開するグラセル(本社=大阪府茨木市、谷村敏昭社長)は、昨年3月の震災による資材関連の供給難を乗り越えた6月以降は堅調に推移し、2012年3月期は増収を見込んでいる。特に夏から秋にかけて顧客の新製品の発売が続き、好調だ。
化粧品では、売上構成比7割以上を占める主軸のスキンケア分野で「トレンドのオールインワン化粧品向けのクリームジャーやチューブ容器の好調により売上げが伸びている」(谷村社長)という。
今年はメークアップ・トイレタリー関連の容器や、各種キャップのラインナップの充実化などサブカテゴリーの開発にも注力していく方針で、直近では2月に「IBAシリーズ」(写真)を発売した。重量感のある肉厚ボトルが高級感を演出するシリーズで、30、50、100、120mLに加え、大容量600mLサイズも揃えた。通販や店頭で盛り上がりを見せるノンシリコンタイプなど高付加価値インバス製品などへの提案を強化していく。
また、宿泊・レジャー施設向けに拡充しているアメニティシリーズは、通販ブランドなどで主流化しているトライアルセットの採用も増えそうだ。
谷村社長が「『常に時代を先取りしたデザインの提供』という使命感を持って活動している」というように、同社は東京と大阪にそれぞれ提携デザイン会社を持ち、容器のデザインから顧客の商品開発をサポートする体制を築いている。
また、バイオPE(ポリエチレン)やPLA(ポリ乳酸)を用いた環境対応型の容器を取り揃えるほか、韓国、タイの容器メーカーと提携しデザインや価格など取り扱い容器のバリエーションを向上。販売価格やチャネル、ターゲット層など顧客の商品企画に合った容器の提案力に厚みを持たせている。
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この記事は週刊粧業 掲載
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