2009年に実施した前回調査と同様に、今回の調査(調査協力:マクロミル)でも「これまで使った化粧品で№1(ナンバーワン)メーカー」について、スキンケアとメークアップ別に尋ねてみた。制度品メーカーの強さが際立っていたこれまでの調査とは異なり、通販メーカーが台頭してきている実態が浮き彫りになった。スキンケアではオルビス、DHC、ドクターシーラボがランクイン。メークアップでも、DHCが4位に食い込んでいる。
【スキンケア】資生堂がトップに返り咲き
スキンケアで最多得票を獲得したのは資生堂で28票となった。コーセーに次ぐ前回2位からの返り咲きで、票数も8票増やした。ブランド別では、低価格帯ラインとして投入した「専科」が8票で最も高い支持を集めた。
近年は消費者の低価格志向が強まっており、こうした市場環境が調査結果に反映されたようだ。資生堂ではこのほか、「dプログラム」が4票、「HAKU」と「エリクシール シュペリエル」が3票で続いた。
2位は、資生堂に2票差で肉薄したロート製薬だった。前回は5位で票数は8票。3年間で急増したことになる。それを支えたのは、やはり「肌研」だ。
「肌研」は特にリーマンショック以降、消費者の財布の紐がきつくなるのと並行して売上げを拡大し、2012年3月期時点で143億円の売上高(国内)をもつメガブランドに成長している。
オルビスが22票を獲得して3位になったことも目立った変化の1つだ。前回はランク外で、この結果からも通販メーカーの台頭ぶりがわかる。
以下、4位と5位も通販メーカーで占められた。4位のDHC(17票)は前回と同じ得票数で安定感を示す一方、ここ数年で快進撃を見せるドクターシーラボ(14票)はランク外からの躍進だった。
一方、前回トップだったコーセーは12票を獲得したものの、ランク外に転落。同じく前回は4位だったカネボウも10票と伸び悩んだ。アルビオン(11票)も含め、制度品メーカーがやや苦戦したというのが今回の調査で明らかになったことの1つと言える。
3~5位を通販メーカーが占めたことやハーバー研究所が10票を獲得したことからも、販売チャネルの勢力図の変化を感じずにはいられない。
一方、低価格化を裏づけるもう1つの指標として、ちふれ化粧品が12票を獲得したことも記しておきたい。
【調査概要】
調査協力:株式会社マクロミル
サンプル抽出方法:株式会社マクロミルが保有するネットモニタからランダムに抽出
対象エリア:全国
調査対象者:20~39歳の女性 対象者割付:女性/20~24歳、女性/25~29歳、女性30~34歳、女性35~39歳(各103サンプル)
調査実施期間:2012年6月19~2012年6月21日
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この記事は週刊粧業 掲載
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