2013年は年初より、株価上昇や円安傾向など日本経済に明るいニュースが続いている。
企業の人材採用への意欲も高まっており、化粧品業界専門の転職支援を行っているクイックによると「震災直後は一時的に求人数が減少したものの、昨年からは中堅規模の企業を中心に、経験者採用のニーズが高まっている」という。業界内での転職率は今後も高まっていくと予想される。
学生の就職支援を行う大学・専門学校側の姿勢にも変化が見え始めているという。
これまでは「とりあえず資格を」という姿勢で学生に受験を促す傾向が強かったが、近年は希望する職業を明確化し、その職業に活かせる資格・検定の取得を推進する傾向にある。
こうした背景から、企業側は「即戦力」になる人材を求めており、また、求職者側も即戦力になり得る能力を身につけておきたいという意識が高まっていると言える。
また、化粧品・美容業界を志望する求職者ニーズは、かつては国内大手や外資系といった企業規模やネームバリューが志望動機の上位に挙がったが、近年は堅実性や安定性を重視する傾向がみられるという。
前述のクイックが「自分の能力や経験を活かして幅広い業務に携わりたい、自分が中心となって製品を育てていきたいといった、前向きな転職が増えている印象がある」というように、「仕事のやりがい」を求めた転職需要も高まっているようだ。
人材サービスを手がけるパソナキャリアは今後の求人傾向について「化粧品・美容業界の人材募集に大きな変化は見られないが、男性化粧品など市場が拡大している分野での求人ニーズはますます拡大していくだろう」との見方を強めており、職種では「ECサイトの強化を考えている企業が増え、Web企画、マーケティング、販促、商品企画といった企画系職種の求人が多くなってきている」と分析している。また、開発系技術職の募集も増えているという。
他の業界に比べ、女性が活躍できるチャンスも開かれている業界のため、就職や転職、そして再就職を目指す女性の多くは、資格や検定への関心を高める傾向にある。
実際に今回紹介したNPO団体らが主催する検定の受験者は年々増えており、「少子高齢化社会の進展とともに、女性労働者は増加傾向にある。評価項目になりやすい資格・検定の受験ニーズはますます高まっていくだろう」との見解だ。
一方、人材教育支援を行うヒューマンビジョンは、そうした現状の裏側に「離職率の高さに課題を残している」と指摘し、「企業側が育てた人材を簡単に手放したくないという意識を持ってその仕組みづくりに取り組むことも大切」と語る。
企業側には、産休・育休後に復帰しやすい環境を整えるなど人材を大切にする姿勢も問われ始めている。
この記事は週刊粧業 掲載
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