東洋ビューティ、CITE Japanにて企画提案からの一貫生産体制をアピール

カンタンに言うと

東洋ビューティ、CITE Japanにて企画提案からの一貫生産体制をアピール

 化粧品・医薬部外品のOEMメーカーである東洋ビューティは、関東・関西に研究所と生産工場をそれぞれ構え、相互に連携して企画提案、処方開発から製造までスピーディにトータルサポートできる体制を整えている。

 CITE Japan 2013では、気軽に入れる開放感と居心地の良さをコンセプトに、実在するカフェをモデルにブースを構築し、製品開発の核となる「製剤開発の技術力」「企画提案力」「機能性評価の集積・分析力」の見える化を訴求した。

 訪問者には展示製品のサンプルやブースコンセプトに因んだ心落ち着くノベルティグッズが用意されるなど、今回も顧客満足を追求する東洋ビューティ流のおもてなしが披露される。

美白ケアの入口となるUV商材として
ノンケミカル処方のPA4+製品を紹介

 同社は、栃木県の宇都宮第一・第二工場と、三重県の上野工場を生産拠点に、多品種・小ロットから大ロットまで生産可能な体制を整えている。本社に隣接する中央研究所では、微生物・機能性・安定性・安全性など各種評価試験、新規原料の研究開発を行える設備を持つ。2009年1月には宇都宮第二工場内に宇都宮研究所を新設し、相互をネットワーク化して連携力を高め、スピード開発・製品化を推進している。2010年9月に拡充移転した東京支店には企画開発室を設置し、提案型OEMの基盤を強化した。

 新規顧客の獲得件数も近年は、東日本エリアが大きく伸びており、関東圏が会場となる今展示会への期待値も高く、展示会の営業責任者に抜擢された多田華子氏は「当社の知名度アップとともに、モノづくりに対する姿勢をより多くの業界関係者に理解してもらいたい」と語る。

 展示ブースでは、ベーシックなスキンケアシリーズから、サンスクリーン剤や「ノンシリコン」タイプのヘアケアなどの開発製品を紹介する。展示製品には、企画提案書、有効性・安全性試験の評価データを付け、開発技術力をアピールする。

 新規参入を目指す顧客の中には、「ベーシックなシリーズを揃えたい」という要望は多いとの見解に基づきベーシックなタイプを展示するが、「ただ、『どう見せるか・伝えるか』といったことを重視して開発しており、その点も見所の一つになっている」と語る。会場では営業担当と製品開発担当の双方が常駐し、展示製品以外の化粧品に関する要望にも対応する。

 ノンシリコン処方のシャンプー・トリートメントは、市場でも製品が増えてきているため、「実際に使って現在市販されているものとの違いを感じてもらうことがベスト」と考え、展示製品のサンプルを来場者に配布する。

 スキンケアでは、「美白」と「エイジングケア」を軸に開発を進めている。今回、自社の強みとしてテーマに掲げた3分野(製剤開発・企画提案・機能性評価)の総合力を発揮しているカテゴリーでもある。

 美白ケアでは、美白のファーストステップとなるサンスクリーン剤から、剤型やSPF・PA値の異なる日やけ止めをラインナップ。今年1月より解禁となった「PA++++」(以下、PA4+)対応製品も紹介する。紫外線吸収剤を使用しない「ノンケミカル処方」のPA4+製品で、塗りやすい液状シェイクタイプに仕上げている。

 製品開発を担当した前田拓麻氏は、「既存処方の改良では4+基準値が得られず、従来とは異なるアプローチで何度も試作を行ってきた」と製品化までの苦労を振り返り、「4+だから使用感が重いだろうという大方の予想を(いい意味で)裏切れると思う」と自信をのぞかせた。すでにPA4+対応の次なる製品開発を進めているという。

 「美白」カテゴリーでは、医薬部外品規格の化粧水、乳液、美容液、クリームを揃え、「申請から承認に必要な期間を短縮したい」という要望にも応えられるストック処方として紹介する。

 また、独自開発素材の水溶性ビタミンC誘導体「Funcos(ファンコス)」(医薬部外品申請中)を配合した美白製品も展示する。

多様化するエイジング市場に対応
抗シワ評価データの無償提供も

 「エイジングケア」に関しては、20代女性からのニーズも拡大しているため、「世代別の肌悩みなどエイジングを多角的に捉え、コンセプト提案できるアイテムを複数開発した」(前田氏)という。2011年7月より新効能に加わった「乾燥による小ジワを目立たなくする」の評価ガイドラインに準じた美容液も紹介する。

 同社は社内の評価試験設備を活用し、機能性・安全性の評価試験データを顧客へのサービスとして提供している。「抗シワ」の有効性試験に関しても、専門機関と同等の試験内容で有効性を評価でき、抗シワ機能を標榜したい場合、外部機関へ依頼する前の予備試験として効果確認が可能だ。

 「今回は、新規参入を目指す顧客だけでなく、既存顧客に対してもアプローチできるように、展示する製品の見せ方・見え方にもこだわった。カフェスタイルのブースでリラックスしながらそれを感じてもらいたい」(多田氏)

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