ケイズ、容器から中身づくりまでを総合提案

週刊粧業 2017年2月27日号 10ページ

カンタンに言うと

ケイズ、容器から中身づくりまでを総合提案
 化粧品の受託製造や容器調達を展開しているケイズは、「化粧品コンシェルジュ」を企業方針に掲げ、容器から中身づくりのトータル提案に注力している。

 角嶋一幸社長に話を伺った。

 ――改めて貴社の強みをお聞かせください。

 角嶋 他のOEM会社と違うのは、やはり容器を長年手がけてきた実績がプラスαの個性にあり、容器の情報をOEMにのせて幅広い提案ができることが強みだろう。

 実際、ここへきて容器だけの注文だったお客様から中身も一緒に依頼されるケースが増えている。

 その一例として、容器の問題と言われた中身の吐出不良に関して、バルクごと我々の工場へ持って実際に製造した結果、容器不良ではなく中身の充填量を調整することで問題が解消できた。

 それ以降、中身づくりも依頼され、今では50万個以上を製造するヒット商品となっている。

 こうして容器と中身づくりが1つになれば責任の所在が集約され、さらには伝票1枚で完成品が納品できるため、非常に楽で便利だと喜ばれるお客様が増えている。

 ――今期はどのような取り組みに注力されますか。

 角嶋 昨年8月に年間生産量が従来比で約3倍増となる新本社・工場が本格稼働して以降、私たちなりの工場の形が出来上がってきた。

 今年は、新工場をより有効的に稼働させるべく、9月を目途にISO22716を取得し、さらに製造フローシステムの開発にも取り組み、来年からの導入を目指していく。

 製品面では、当社でエアークッションファンデーション容器を購入されたお客様から「充填先が少なく困っている」との有望を受け、今年から小ロットでの充填仕上げを新たに開始した。

 今年はこのほか、医薬部外品を一通り揃え、これまでにも増して美白系のラインナップを拡充していく。

 こうした設備や製品面だけでなく、現場や研究開発部門の人材確保とそれに伴う教育体制についても強化していく。

 人材確保が難しい状況にある中で、当社では北陸で数少ない化粧品会社という企業認知が高まり、着実に新たな人材を確保できている。

 採用に関しては、今後新たに高校生の新卒採用を開始し、長期的な人材育成にも努めていきたい。
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