シーラン、媚びない姿勢に共感で業績拡大

訪販ジャーナル 2017年7月31日号 1ページ

カンタンに言うと

シーラン、媚びない姿勢に共感で業績拡大
一旦は沈んだ経験活かし通販とOEMで再生

 事業や企業が立ち上がって行く時、起業の背景に見える動機や経緯の色濃さがその後の成長力を左右することがある。そうした実例を化粧品マーケットに探すと、創業者が精魂を込めた一品に懸けて成功した例を見つけることができる。

 1991年3月設立のシーランは、思春期に極度の皮膚トラブルに悩み続けた古内利枝社長が自身の悩みを解消できる化粧品を追い求め、そうして導き出した製品を商流に乗せ、自社による通信販売と受託製造の二面展開で軌道に乗せて現在に至っている。信用調査情報による2016年2月期売上は1億4000万円で、前期はこれが約2億円だったと古内社長が説明している。

 かつては問屋数が約170社あったという中で卸売事業が拡大したものの、反動といえる返品の山を受けて多大な授業料を支払ったのち、現在は建て直しの渦中にある。同社には基礎化粧品と並ぶ看板商品に入浴剤「マグマ塩」があるように、古内社長が発する言葉やゼスチャーはマグマのような熱さと波動で聞く側の鼓膜と思考に揺さぶりをかけてきた。

 古内社長に、自身の悩み解決をテコにした立ち上げから現在までの道のりを聞いた。

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