コーセー、山梨県・南アルプス市と立地・森林整備協定を締結

粧業日報 2019年6月12日号 3ページ

コーセー、山梨県・南アルプス市と立地・森林整備協定を締結
 コーセーは6月7日、山梨県南アルプス市に新たな生産拠点の建設を決定したことを踏まえ、本社にて立地自治体(山梨県・南アルプス市)や特別地方公共団体との間で立地協定、森林整備協定を締結した。

 協定締結式の挨拶で小林一俊社長は、「42年ぶりの国内工場建設にあたり、南アルプス市を選んだ理由は清澄な水だった。この恩恵を受け、地域の皆様からの支援を得ることにより、山梨からグローバルで支持される商品を届けていく。世界的にもSDGsへの取り組みが広まる中、当社としても『環境保全の取り組み』や『地域とのパートナーシップ』など、企業としての責任・役割を超え、山梨県、南アルプス市との連携を強めながら、一層の地域の発展・振興、美しい自然環境との共生に努めていきたい」と述べた。

 今回締結した立地協定と森林整備協定は、国連の持続可能な開発目標であるSDGsに貢献することを目指し、3者が連携・協力を行うことを目的としている。

 新たに建設予定の南アルプス工場(仮称)は、「ユネスコエコパーク」として国際的に認定された、清澄な水が育まれる美しく豊かな自然に恵まれた南アルプス山麓に立地しており、同社はこの地で新たに化粧品製造を開始するにあたり、自治体や地域住民との協力・連携に基づいた森林保全をはじめとする自然との共生や、雇用促進、地域の活性化など、5つのSDGsのゴールを目指す。

 小林社長は、今回の協定締結によるSDGs推進のポイントについて触れ、「『水資源をはじめとした環境保全』と『地域社会の活性化』が活動の大きな柱になる」とした上で、「水資源を育み、森林を守る活動は6番目のゴール『安全な水とトイレを世界に』と15番目のゴール『陸の豊かさも守ろう』、安心して働き続けられる雇用の創出技術伝承などやりがい、働きがいの創出は8番目のゴール『働きがいも経済成長も』、ユネスコエコパークを中心とした環境保全は11番目のゴール『住み続けられるまちづくりを』と15番目のゴール『陸の豊かさも守ろう』、立地自治体と連携し地域社会の活性化に貢献することは17番目のゴール『パートナーシップで目標を達成しよう』に該当する。南アルプスでは、とりわけこの具体的な5つのゴールの達成を目指していきたい」と語った。

 立地協定では、コーセーの小林社長、山梨県の長崎幸太郎知事、南アルプス市の金丸一元市長が登壇し、署名を行った。また、森林整備協定では、小林社長、金丸市長、中央森林組合の角田義一代表理事組合長、やまなし森づくりコミッション会長で山梨県議会議長を務める大柴邦彦氏が登壇し、署名を行った。
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