資生堂ジャパン、専門店ECプラットフォームを始動

週刊粧業 2020年12月14日号 2ページ

カンタンに言うと

  • デジタル化に伴う作業負担なくメリットを享受することが可能
  • 意欲ある専門店と協働で生涯顧客づくりの実現へ
資生堂ジャパン、専門店ECプラットフォームを始動
 資生堂ジャパンは、専門店事業の新ビジョン「人生100年時代のビューティーパートナー」を新たに掲げ、生涯顧客づくりをサポートする組織として今年7月、専門店部を新設した。

 「生涯顧客づくり」を専門店と協働で実現すべく、専門店ならではの価値を長期にわたって顧客に提供することを目的に、2021年1月より「ビューティーパートナー施策」を始動する。

 また、専門店との新たなステージに向けては、「専門店ECプラットフォーム(仮称)」を2021年3月21日よりスタートする。

 このプラットフォームの活用により「お客さまとの絆を深める店頭情報の発信や、オンラインカウンセリングの立ち上げ、店舗で購入可能なほぼ全てのブランド・商品のEコマースでの購入が可能になる」と語る初鹿英志 プレステージブランド事業本部 専門店・エリア営業本部 専門店部 部長に、専門店ECプラットフォームの導入経緯や導入メリット、意気込みについて話を伺った。

 ――「専門店ECプラットフォーム」の導入経緯についてお話いただけますか。

 初鹿 当社の営業が11月24日より「専門店ECプラットフォーム」の詳細について、お得意先さまに直接お伺いし、ご案内しております。

 まず、資生堂のお約束として、「お客さまとのつながりをデジタルの力で店舗だけでない領域に広げ、お客さまといつでもどこでもつながることで、より深くお客さまのことを知り、専門店さまが強みとするお客さまに合わせた幅広い商品・サービス・情報コンテンツをお届けすることで、パーソナライズな体験を提供していきたい」という我々の想いをお伝えし、「お客さまと専門店さま、ブランドの絆が一層深まり、お客さまとさらに強い絆で結ばれることで、いつでも気兼ねなく信頼できるパートナーに相談できる専門店の強みを次のステージに引き上げていく未来をともに実現していきたい」と、将来のビジョンをお伝えさせていただいています。

 新型コロナは、我々の新たな日常を作り出し、専門店をご利用されるお客さまの間では情報収集や購買行動のデジタル化が進み、化粧品小売業界においてもデジタル化が急速に加速しています。

 これらは今後、専門店チャネルに大きな影響をもたらす可能性があります。

 こうした中、専門店さまがこれまで築き上げて来られたお客さまとの絆はどのチャネルよりも深く、資生堂がこれまで蓄積してきたECインフラや美容コンテンツは非常に豊富であり、こうした双方の強みをしっかりと捉えたうえで、この変化のうねりを乗り越えていくことで、専門店さまの生涯顧客づくりに貢献することができます。

 つまり、これからの新たな時代を生き抜いていくためには、オンライン・オフラインを問わず、いつでもどこでも専門店としてのサービスを提供できる「オムニ体験」が可能な店舗へ進化していく必要があると私たちは考えています。

 専門店さまと協働で実現していきたいことは、「リアル×デジタルによる生涯顧客づくり」になります。

 人と人とのコミュニケーションによるパーソナルな化粧体験というリアル店舗の強みに、コンテンツの豊富さやアクセスのしやすさ、テクノロジーを活用した肌測定などデジタルの強みを取り入れ、購入履歴に基づいたレコメンドやCRM(カスタマーリレーションシップマネージメント、顧客管理)を掛け合わせていくことで、よりお客さまの化粧体験が充実し、購入頻度が高まり、お店の生涯顧客づくりにも貢献することができます。

 これを専門店さまと一緒に実現していきます。

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