花王グループカスタマーマーケティング 竹内俊昭社長 2021年新春インタビュー

週刊粧業 2021年1月1日号 54ページ

カンタンに言うと

  • 小売業と共同で新需要の創造を新しいビジネスモデル構築へ
  • 衛生用品がマスクと同規模に化粧品はDtoCの時代に
  • 新しい方法で事業を活性化デジタル化のスピードアップを
花王グループカスタマーマーケティング 竹内俊昭社長 2021年新春インタビュー
 花王グループカスタマーマーケティング(竹内俊昭社長)は消費行動が変化する中、デジタル化によって販促、売場のあり方を見直すと同時に、小売業と共同で新しい需要の創造を目指す。

 消費者に新たな気づきを与える売場づくりや、新しいコミュニケーションツールを活用したロイヤル顧客づくりに取り組む。

 また花王グループの中期経営計画「K25」の推進に当たり、従来の販売手法を見直し、新しいビジネスモデルの構築に着手する。

 コロナ禍における市場環境の変化や化粧品事業の活性化、新しいビジネスモデルのあり方について、竹内社長にインタビューした。



衛生用品がマスクと同規模に
化粧品はDtoCの時代に

 ――2020年はコロナ禍で市場環境、消費行動が大きく変化しました。トイレタリー、化粧品の動きについて、お聞かせください。

 竹内 1~10月までの市場データをみると、インバウンド需要を除いた累計でトイレタリーは前年比105%、化粧品は85%となりました。全般的に衛生意識が高まり、ハンドソープや消毒液などホームケアが好調でした。

 衛生用品は業務用を含めると、ハンドソープ、消毒液、除菌シートなどの19年の実績が700億円程度と推計されます。20年は、おそらく3倍強の2200億円ほどの規模になったようです。

 消毒液は前年比1200%弱の大きな伸びで470億円、ハンドソープは170%の500億円で、この2カテゴリーでおおよそ500億円ずつとなります。

 特に手指の消毒液はどこの店舗にも置いてあるので、実際は業務用市場が大きく約5倍の800億円強の大きな市場になりました。

 衛生用品トータルでは2200億円で、マスクが2400億円であり、コロナ禍で同規模の市場ができあがったことになります。

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