中央物産 原幸男社長、多様なニーズに応え求められ続ける存在に

週刊粧業 2021年1月1日号 44ページ

中央物産 原幸男社長、多様なニーズに応え求められ続ける存在に
 昨年の日本経済は、年初から新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、訪日観光客の激減、オリンピック・パラリンピックの開催延期をはじめ、在宅リモートワーク促進をはじめとする感染予防の3密を避ける行動が進み、移動・集客ビジネスを中心に、大きな影響を受けました。

 11月には、コロナ感染の第3波が発生し社会活動はふたたび厳しい抑制を余儀なくされています。まだまだこのコロナリスクから抜け出すには相当の時間がかかると予想されます。

 当業界におきましては、コロナ禍により、昨年まで大きく伸長していた、インバウンド・アウトバウンド市場が大きく落ち込み、ビュティーカテゴリーなどがそのネガティブな影響を受けた一方で、マスクや除菌関連の特需、巣篭り生活による家庭消耗品の需要増など、消費者の購買行動やライフスタイルそのものが激しく変化した1年だったと思われます。

 加えて、チラシ販促からSNS販促への変化や店頭販促などの強化、EC活用の強化など、販促手法も変化してきました。また、実質可処分所得の伸び悩みは否定できず、市場の加速的な変化から目が離せない状況になってきています。

 このような状況の下、当社は社会の生活必需品を供給する中間流通業として、変化を先取りするSPEEDをもって我々が提唱しているマーケティング&セールスの考えのもと、コロナ禍によって需要が増加した商材や新しい購買行動の変化に関して、新たな仕入れルートを開拓して安定供給を実現することや「商品にこだわる」「売り場にこだわる」「売り方にこだわる」の3つをテーマに、お得意先様の店頭の同質化から差別化へのサポート提案に注力して参りました。

 また、コロナ禍で生活必需品のサプライプラットフォームとしての役割が今まで以上に重要になってきた、ECビジネスについての専門機能を強化し続けること、併せてECを通して発見した消費の変化や新しい需要をリアルの店頭の改善に活用するという活動を強化して参りました。

 本年につきましても、「マーケティング&セールス・カンパニー」として、新たな需要創造を使命と考え、リアル店舗ビジネスの量販本部・広域本部、ECビジネスのダイレクトマーケティング本部、全国の地方お仲間卸のサポートやギフトビジネス、越境ビジネスをマネジメントする流通開発本部の4つの事業本部で、お取引先様の多様なニーズにお応えする、なくてはならない中間流通業を目指し、チャレンジを続けて参りたいと考えております。

 また、昨年をもちまして、当社は創業100周年を迎えることができました。

 これもひとえに、お取引先の皆様をはじめ、地域の皆様、株主の皆様の、厚いご支援と温かい激励の賜でございます。ここに心より深く感謝申し上げます。

 私どもは、次なる100年の進化を目指して、これからも創業以来の「お陰様で」の精神を変えることなく、皆様の「お陰で」生かされ、商売をさせていただいていることに深い感謝の気持ちを持ち続け、VISIONに掲げる常に新しいビジネスモデルの創出と進化を追求し、一社でも多くのお得意先様から、「中央物産と取り組みたい」と、お言葉を頂けるよう努力して参ります。
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