ミリオナ化粧品、従業員の多能工化を推進、安定供給体制も構築

週刊粧業 2021年4月12日号 24ページ

ミリオナ化粧品、従業員の多能工化を推進、安定供給体制も構築
 ミリオナ化粧品は、各種認証に対応した処方開発や、オリジナル原料の開発など、引き続き精力的な研究開発に取り組んでいる。

 同社で行っているBCP対策の取り組みについて、阪本雅哉社長に話を伺った。

 ――貴社におけるBCP対策の取り組みについてお聞かせください。

 阪本 当社は、大阪、横浜、岡山に工場を保有している。

 企業成長のスピードが早く、新たな土地が手に入り次第、工場を新設することを繰り返してきたが、そうした取り組みが結果的に拠点の分散につながっている。

 また、当社では、新卒社員に1年間の研修期間を設けており、製造現場から営業、物流、事務などジョブローテーションを行いながら、社内の様々な業務への理解を深めている。

 特に製造現場における研修には注力しており、半分近くの従業員が生産装置を動かした経験がある。

 平時からの従業員の多能工化は、知識を広げ、良い仕事につながるだけでなく、緊急時に人員が欠けてしまった場合にも、事業継続のために臨機応変に対応できる社員を増やすことができている。

 ――コロナ禍においてはいかがでしたでしょうか。

 阪本 コロナ禍においては、工場におけるまめな殺菌や清掃をはじめとした衛生対策はもちろん、時差出勤の導入や、緊急事態宣言発令時のリモートワークの導入など、多方面から感染対策にあたってきた。

 スマートフォンの内線化も年明けから導入し、リモートワーク中でも、会社の電話番号を通じて、外部のお客さまとコンタクトがとれるようになっている。

 ――今後の取り組みについてお聞かせください。

 阪本 現在、サプライチェーンの見直しを行っている。気候変動によるリスクや、代替品があるかどうかなども考慮しながら安定供給ができるような仕組みづくりを進めていく方針だ。

 さらに、インバウンド需要回復を見据えた取り組みも開始している。また、健康食品のOEM依頼も増加傾向にあり、化粧品以外の柱も強化していくことで、より盤石な経営基盤の確立を目指していく。
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