再春館製薬所 大庭取締役に聞く、海外事業を大きな柱として育成

C&T 2021年12月15日号 66ページ

カンタンに言うと

  • 化粧品以外に周辺商材なども併せ
  • 海外の消費者に対しても日本と同じ品質・価格・サービスの提供が海外事業の礎に
  • アジア圏を中心にドモホルンリンクルを展開、主力商品が台湾・タイの美容アワードで受賞
  • 中国では越境ECを通じてお試しセットを販売する新たなビジネスモデルを構築



再春館製薬所 大庭取締役に聞く、海外事業を大きな柱として育成
 基礎化粧品「ドモホルンリンクル」を中心とした化粧品・医薬品・医薬部外品を製造販売する再春館製薬所(本社=熊本県上益城郡益城町、西川正明社長)は、2011年の海外進出から10年が経った現在、世界43カ国で約12万人の消費者がドモホルンリンクルの商品を購入し、そのうち3万人がリピート購入に至っている。

 2021年9月には越境ECを活用し、中国市場に向けてドモホルンリンクルブランドの展開がスタートした。海外事業のこれまでの取り組みや今後の展望などについて、取締役執行役員で海外本部長を務める大庭博人氏に話を伺った。

海外の消費者に対しても日本と同じ
品質・価格・サービスの提供が海外事業の礎に


 ――まずは、貴社が海外事業をスタートした経緯からお聞かせください。

 大庭 再春館製薬所では、1974年に日本で初めてコラーゲンを配合した基礎化粧品「ドモホルンリンクル」を、当時はまだ国内でほとんど行われていなかったダイレクト・テレマーケティング・システムで発売し、2011年に海外事業をスタートするまでの約40年間は日本における通信販売のパイオニアとして、国内のビジネスだけで売上を伸ばし続けてきた。

 そうした中で、なぜ海外事業を開始したのかというと、今からおよそ20年前に日本でもグローバル化が進んできたタイミングで、それに伴ってドモホルンリンクルをご愛用いただいていた日本のお客様が海外へと引っ越すケースが増えてきたことがきっかけだった。

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