サティス製薬、個人向けOEM委託サービス新たに展開

週刊粧業 2022年2月28日号 11ページ

サティス製薬、個人向けOEM委託サービス新たに展開
 D2Cに特化したOEMを手掛けるサティス製薬は1月、「化粧品ブランドを立ち上げたい個人」向けサービスを開始した。

 30万円の低予算からオリジナル製品のOEM委託が可能で、「1人でも多くの女性に正しい綺麗を」のビジョン実現に向けあらゆるユーザーとの接点拡充を図っていく。山崎智士社長に話を伺った。

 ――個人向け支援サービスを、新たに展開されました。

 山崎 ビジョンの実現には当社の開発技術を「より多くの人」へ届ける必要があり、マスでは補完できないニッチ市場へのリーチも欠かせない。だがニッチ市場向け商品は小規模な売上しか見込めないこともあり法人の着手が難しいため、個人を対象に据えた。

 また同じ肌悩み向け製品でもブランドの世界観によって客層が異なる。そこで各人の思想や夢の具現化を支援して多様なブランドを生み出し、当社技術のリーチ幅を広げる。

 客単価が下がる個人向けサービス運用のため、「24年までに年間ブランド開発数を従来比10倍の500」へ増加させる。人材強化に加えAIシステムの導入で効率化を進め、品質を保ちつつブランド数拡大を目指す。

 システムはお客様が自身の端末から操作可能で、商品への要望や請求書の確認等を自動化する。商談回数を格段に減らせるほか、時間や場所を問わず対応できお客様の利便性も向上する。試作品は配達し、非対面で官能面も調整していく。

 ――昨年12月、新処方も発表されました。

 山崎 「時計遺伝子」に着目した美容液で、保湿・バリア機能の低下を根本改善する。小ロットでテスト販売し使用者の声を素早く反映する「アジャイル開発」を採用し、満足度の高い商品を目指す。

 そもそも化粧品は効果が表れるのに期間を要するが、ゴールまでに肌変化が見えにくいと使用が中断される。そこで当社の製品は、その過程で肌変化が確実に感じられる設計に仕上げている。開発では想定された変化が訪れたか購入者に随時確認し改良するため、確度高く変化を実感でき継続使用の動機が高まる。

 今処方も「遺伝子レベルで改善する」には時間がかかるが、商品の継続率向上に貢献する。
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