ミリオナ化粧品、置き換え実験に取り組み原料不足に対応

週刊粧業 2022年4月11日号 22ページ

カンタンに言うと

  • 雪解け水を有効活用する取り組みも開始
ミリオナ化粧品、置き換え実験に取り組み原料不足に対応
 医薬部外品の開発に強みをもつミリオナ化粧品は、コロナ禍でありながらも好調な業績で推移している。21年には、雪解け水を化粧品に活用するための取り組みも開始し、サステナブルな事業として注目を集めた。

 阪本雅哉代表取締役に話を伺った。

 ――原料価格の高騰や原料不足に対する対応策について教えてください。

 阪本 原料の値上げだけでなく、物流コストや段ボールなど各種コストが上昇している。

 なお、原料不足への対応としては、数カ月前から、原料の置き換え試験を実施している。同じグレードであっても、製法が違うと物性に影響があるため、置き換えた場合にも同等のクオリティを保てるか、安全性に問題ないかを確認している。

 こうした取り組みを推進することにより、原料不足にはある程度対応できると考えており、お客様の要望にはお応えすることができるだろう。

 ――今後について教えてください。

 阪本 先日入社式を実施し、今年も多くの女性が入社したが、女性が楽しく働ける環境づくりにさらに注力していく。製造現場においては、アシストスーツや負担を減らすためのクレーン導入などを検討している。

 また、21年からは、北海道美唄市で雪解け水を化粧品に活用するサステナブルな取り組みを開始し、多くのメディアに取り上げていただいた。雪解け水は化粧品や健康食品の開発につなげるほか、他企業によって野菜栽培やウナギの養殖にも活用される予定で、既に養殖実験もスタートしている。

 ウナギの養殖事業が軌道に乗れば、加工した後の骨から未焼成カルシウムを作って、サプリメントなど、健康食品にも展開したいと考えている。

 ウナギの頭も廃棄物として残るが、これもコラーゲンの抽出などを検討していきたい。このように、廃棄物を有効活用するアップサイクルの取り組みを推進していく方針だ。
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