ホシケミカルズ、全体を俯瞰した広い視野で安定調達・適正価格へ

週刊粧業 2022年4月11日号 21ページ

ホシケミカルズ、全体を俯瞰した広い視野で安定調達・適正価格へ
 化粧品原料商社として1975年に創業し、化粧品OEMや容器製造なども手がけるホシケミカルズでは、「原料」「OEM」「容器・パッケージ」に至る化粧品製造の全てをワンストップで網羅する総合商社としての強みを活かし、サプライチェーン全体を俯瞰した広い視野をベースに、安定調達・適正価格での提供に向けた取り組みを進めている。

 原料商社から事業をスタートした同社では、これまで40年超にわたって構築してきた国内外の原料メーカーとの幅広いネットワークを活用し、「仕入先との緊密な連携により、今後の供給不足や価格高騰が予想される原料については早期の段階から情報を得ることで、仕入れの前倒しを行っている。OEM部門でも原料部門とは別に原料の調達が必要となるが、商社機能で得た情報をもとに原料を調達することで、OEMの効率的な受注コントロールにつなげている」(企画開発室広報主任 平地祥子氏)という。

 「工場の継続的な稼働がOEMの使命であり、基本的に原料や資材関係は多めに在庫を確保している。コロナ直後、手袋やマスクなど工場で使用する備品の供給難も起きており、そういったものもしっかりと在庫を確保し、急な依頼に対しても生産ラインを確保してすぐ対応できる体制を整えている」(平地氏)

 今秋には、埼玉工場の隣接地に資材倉庫を新設する。資材関連の倉庫は現在、各地に点在している状況で、新設する倉庫に集約することでこれまで発生していた倉庫賃料や輸送費などのコストが圧縮・軽減されるという。

 「昨今は原料の価格高騰だけでなく、廃番を理由に原料を切り替えるケースも増えている。表示名称は同じでもテクスチャーが異なるなど、原料の切り替わりによって処方の見直しといった新たな課題も出てくる。原料商社であり、製造工場を持つOEMメーカーでもある当社では、そういった課題にも柔軟に対応でき、サプライチェーン全体で価格変動とそれに付随する課題への対応が可能だ。原料・OEM・容器を内製化する当社の強みを活かし、今後も価格高騰などへの各種対策を講じていきたい」(平地氏)
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