ミリオナ化粧品、工場新設で生産規模の拡大を目指す

週刊粧業 2022年8月29日号 10ページ

カンタンに言うと

  • 雪解け水を活用した取り組みにも注力
ミリオナ化粧品、工場新設で生産規模の拡大を目指す
 医薬部外品の開発に強みをもつミリオナ化粧品は2021年、雪解け水を化粧品に活用するための取り組みを開始し、サステナブルな事業として注目を集めた。阪本雅哉代表取締役に話を伺った。

 ――雪解け水の精製工場について、現況をお聞かせください。

 阪本 雪解け水は化粧品や健康食品の開発につなげるほか、他企業によって野菜栽培やウナギの養殖にも活用される予定で、現在は食品をはじめ用途別の精製コントロールについて検討を進めている。また、工場見学に来たお客様向けに雪解け水を使った風呂を併設することも計画している。

 そのほか、来年春頃に稼働予定となっている大阪の新工場では、二酸化炭素の排出量削減やパネル発電、女性が働きやすい環境づくりに取り組む。製造現場においては、アシストスーツや負担を減らすためのクレーン導入などを進めている。

 ――人員増員に伴い福岡営業所を拡大し、ラボを併設されます。

 阪本 研究員が1名常駐し、まずはお客様サービスの一環として取り組みながら、他営業所にも広げていくことを検討している。研究という立ち位置から説明することで説得力が生まれ、より良い営業活動ができるようになるだろう。ラボ併設型になれば福岡営業所で完結できるやり取りも増えて、スピードアップにもつながる。

 ――秋にはラシェル製薬でゼリーラインが動き出しますね。

 阪本 ゼリーは、クラッシュタイプにすれば赤ちゃんや高齢者も食べることができるほか、美容分野をはじめ機能性ゼリーとして展開することもできる。海外を視野に入れる場合でも輸出がしやすいというメリットもある。ラシェル製薬の高い分包技術を活かすことで、少人数で製造することが可能だ。既に試作依頼などもいただいている。

 ――今後の展望についてお聞かせください。

 阪本 海外案件も増えてきており、アフターコロナに向けては、引き続き生産規模の拡大に取り組む。それに伴う人材確保や教育面にも注力していく必要がある。

 昨今の原料不足への対応策としては、原料の置き換え実験のほか、関係業者と密に情報を交換しながら、早めの段取りで進行するようにしている。
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