ラパスジャパン、マイクロニードルパッチの輸出が好調

週刊粧業 2023年4月10日号 18ページ

カンタンに言うと

  • 各国の規制やトレンド成分を踏まえた対応を推進
ラパスジャパン、マイクロニードルパッチの輸出が好調
 ラパスジャパンでは、医療分野で活用される「溶解性マイクロニードル」を用いて、美容成分を効率よく肌に届け、浸透力と安定性に優れたマイクロニードルパッチ化粧品のOEM・ODM事業を展開している。

 同社では近年、アメリカやヨーロッパ以外に東南アジアからの受注増も追い風となり、売上伸長が続いているという。

 海外展開の近況と今後の展望について、権有利(グォン・ユリ)社長に話を伺った。

 ――まずは、海外輸出に関する貴社の近況についてお聞かせください。

  当社の受注実績は現在、日本のお客様が8割で海外のお客様が2割となっている。ただし、日本で受注した製品の半分は海外への輸出分であるため、実質的な受注比率は海外が日本を上回っている状況だ。

 海外では、ビタミン関連が共通のトレンド成分となっている。当社では、独自の特許製法(DEN方式)により、ビタミンAであるレチノールを安定化させてマイクロニードル化することに世界で初めて成功し、熱やUVに弱い有効成分を安定的に配合できる強みがある。

 また、各国のレギュレーションを考慮して配合成分を選定している点も特長で、マイクロニードルのベース成分であるヒアルロン酸は基本的に微生物発酵法により製造されたものを使用している。

 昨秋からは、中国進出を目指すクライアントからの要望を受け、当社への発注が前提となるが、我々が中国現地のNMPA申請代行業者とクライアントをつなぐ窓口となり、申請業務の効率化をサポートする取り組みを開始した。

 ――海外では今後、どのような地域・エリアに注力していきますか。

  今年1月より、当社が開発・製造したマイクロニードルがアメリカでOTC医薬品として販売をスタートした。医薬品の市販化を実現したことを機に、ラパスが開発したマイクロニードル化粧品への信頼性も高まっており、グローバルでの引き合いが増えている。

 アジア市場への輸出拡大を目指し、昨秋からスタートした中国NMPAの申請代行もその一環だ。

 また、シンガポールやベトナム、マレーシアなどの国々からの受注が増加傾向にあるため、今後は東南アジア市場の展開も強化していきたい。
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