岩瀬コスファ、ストーリー性のある原料を幅広くラインナップ

　岩瀬コスファでは、新原料「Xpozuki（エクスポズキ）」（Lipotec S.A.U.、XpozukiはLubrizol Advanced Materials, Inc.またはその関連会社の商標）を提案する。

　同原料は、100%有機アズキから抽出された天然ペプチドで、様々なペプチド配列の中から厳選された最も有効性の高い上位5種のペプチドによって、一般のアズキ種子エキスよりも高い抗酸化作用を発揮する。一般的なアズキ抽出液と比較したところ、抗酸化効果が53.5%アップしたことが確認できた。

　また、ヒトが生涯曝露する環境因子の総体「エクスポソーム」から肌･毛髪を守り、健康的でより良いコンディションへと導くほか、肌のバリア･水分保持率を高めることで、肌表面に現れる赤みやくすみの問題を改善する。

　白人、アジア人の両方で皮膚の赤み減少の試験を行っており、白人では-4.5%、アジア人では-8.4%の赤み減少がみられた（図1）。

　さらに、エクスポソームによる過酸化やカルボニル化を防ぎ、枝毛やうねり、ちぢれなど様々な毛髪のトラブルにアプローチする。白人･アジア人･アフロタイプ毛に分けたVivo試験により、それぞれが持つ毛髪の悩みを改善する効果が確認できている。アフロタイプにおいても2週間で大幅な縮れ毛が減少し、よりはっきりとしたきれいなカールになったことが確認できた。

　「自然派コンセプトの化粧品などにもおすすめの原料で、ペプチドの認知拡大とともに人気が高まっている。また、Vivo･Vitro試験を民族別に行っており、肌や毛髪の悩みに幅広く対応する原料であることから、提案に力を注いでいる」（同社）

　高い保湿効果と再生効果を発揮し、過酷な条件下でも肌に快適な環境を与える保湿剤「XPERTMOIST」（Lipotec S.A.U.、XPERTMOISTはLubrizol Advanced Materials, Inc.またはその関連会社の商標）の人気も高い。

　高圧分散処理（マイクロフルイダイザー）を施すことによって均一なフィルム状となっているため、水分の蒸発を防ぎ、有効成分の局在化などが起こらず、均一によく伸びる。また、生体内天然保湿因子に類似のアミノ酸３種が入っており、保湿・バリア機能改善効果が期待できるほか、メインの活性成分であり、極寒の南極大陸に生息する海洋微生物由来の糖タンパク質「シュードアルテロモナス発酵エキス」が傷を修復する。

　踵は皮脂腺がないため、角層が厚くなりやすく、角質の厚さが顔の10倍といわれており、保湿しても潤いが浸透しにくい部位だ。XPERTMOISTを7%配合したクリームを1日2回、14日間連用する試験を実施したところ、踵の水分量が90%以上増加しており、XPERTMOISTの高い保湿力により踵のひび割れが改善した（図2）。

　XPERTMOISTに加え、ターンオーバー促進効果が期待できる原料「REPROAGE」を組み合わせた踵ケアクリーム処方の提案も行っている。

　「同品はCITE JAPAN 2023でも展示を行い、踵のデータとともに提案したところ、非常に多くの方から関心を持っていただけた。保湿力の高さから、踵だけでなく、化粧水やクリーム、目元の乾燥による小じわなどのエイジングケア関連にもおすすめだ。ストーリー性、技術面を両立しており、継続的な引き合いをいただいている」（同社）

　さらに、エイジングケアの最新原料として、フロリダ･キーズで分離されたバチルス属からバイオテクノロジーにより得られたエキス「Telophi」（Lipotec S.A.U.、TelophiはLubrizol Advanced Materials, Inc.またはその関連会社の商標）の提案を行っている。

　同品を紹介する上で切り離せないものとして「ファイ比」の存在が挙げられる。この比率は、人体を含む構造物において、人間の目に美しく映る対称性を確保するために使用される。同品は、2012年に発見された新しい皮膚細胞種「テロサイト」を増加させ、肌の機能を向上させることによって、ファイ比に近づける。ストレス下でコルチゾールが増加してもテロサイトの減少を最小限に抑えることができる。

　Telophiを2%配合したクリームを1日2回、28日連用する試験を実施したところ、有効成分で処理した後の顔のプロポーションは、特に顔の下部が黄金螺旋にフィットする結果となった（図3）。