ラパスジャパン、片頭痛用マイクロニードルパッチの開発に着手

週刊粧業 2023年7月10日号 55ページ

カンタンに言うと

  • 日本の製薬会社と共同で
ラパスジャパン、片頭痛用マイクロニードルパッチの開発に着手
 ドラッグデリバリーシステムの一種で、医薬品や化粧品などで幅広く活用される「溶解性マイクロニードル」の研究開発・製造販売を手がけるラパスジャパンは2023年6月、鎮痛剤「ナラトリプタン」を配合した片頭痛治療用マイクロニードルパッチの共同開発に向け、貼り薬の製造・開発を得意とし、創業110年以上の歴史を持つ医薬品メーカーの大石膏盛堂と契約を締結した。

 権有利(グォン・ユリ)社長に話を伺った。

 ――共同開発に至った経緯をお聞かせください。

  大石膏盛堂さんは、皮膚の表面から薬物を吸収する「経皮薬物吸収技術」を利用した湿布剤やテープ剤といった貼り薬の開発・製造を手がけている。

 従来の貼り薬では薬剤の投与量に限りがあったため、より効果的な経皮薬物吸収製品を開発したいとの思いから、数あるマイクロニードルメーカーの中でも独自開発の「DEN製法」により、成分の優れた安定性と高含有を実現する溶解性マイクロニードルの製造技術を持つ当社をパートナーに選んでいただいた。

 ――今後はどのような研究を進めていきますか。

  片頭痛の薬剤として使用されている「ナラトリプタン」は現在、飲み薬しかない。飲み薬は効き目が出るまでに時間がかかり、胃腸などの消化器官に負担がかかるなどのデメリットがある。

 そこで、片頭痛治療薬における新たな選択肢として、胃腸に負担をかけず安全に使用することができ、皮膚からの吸収で既存の飲み薬よりも速い効果が得られる「ナラトリプタンマイクロニードルパッチ」の研究と開発を共同で進めていく。

 今回の取り組みによって、日本の医薬品市場において当社が誇る溶解性マイクロニードルの製造技術が認められる重要な機会になるものと期待している。そして、医薬品の開発で培ったノウハウを化粧品にも活かし、湿布剤とマイクロニードルの良さを組み合わせた今後の新たな化粧品づくりを模索していきたい。
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