日本コルマー、同じ製品を複数工場で作れる体制へ

週刊粧業 2023年7月10日号 55ページ

カンタンに言うと

  • 茨城・結城工場では新生産棟を着工
日本コルマー、同じ製品を複数工場で作れる体制へ
 国内5研究所・7工場体制で化粧品OEM・ODM事業を展開する日本コルマーは、複数工場で同じカテゴリーの製品を生産可能な分散型の生産体制づくりなど、戦略的な投資を進めている。

 2023年7月には結城工場(茨城)の近隣に新生産棟を着工し、生産能力のさらなる増強を図る。

 神崎義英社長は、「ただ効率だけを追求せず、品質・安定供給の確保を重視していく」と述べ、生産体制のリスク分散を推進する意向を示している。

 ――国内では、災害対策や人手不足などに対するリスクヘッジで生産の分散化を進めてきました。

 神崎 複数の工場で同じカテゴリーの製品を生産可能な体制を整えている。スキンケアなど液体系の化粧品に加え、昨年から受注の回復が見られているメークアップも、複数工場で分散して生産できる体制整備を進めている。

 ――メークアップの生産強化を図るということでしょうか。

 神崎 コロナ禍でメーク市場が落ち込んだため、再強化していくという気持ちはある。昨年から受注は回復傾向にあり口紅などポイントメークの新規案件が増えてきている。

 ただ、メークカテゴリーだけではなく、あらゆるカテゴリーで生産強化を図っている。

 ――競争力強化に向けて、次の一手は。

 神崎 結城工場の近隣に新生産棟を建設する。敷地面積約1万坪で、4階建の生産棟を計画しており、生産棟としては当社最大級になる。スキンケア製品の一貫生産工場として2024年内に完成し、2025年春からの稼働を計画している。

 直近では、広島工場を増築して一貫生産体制を整えたが、その際、増築等は建物の環境性能を評価するCASBEE評価認定制度でA評価を取得した。

 国内外の大手ブランドメーカーを中心に、製造業として環境対応を求められるようになっている。各工場で環境保全活動に取り組んでいるが、今後は新築や増築のタイミングで、第三者認証の取得も意識しながら取り組んでいく。
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