阪本薬品工業、サステナブルな処方開発を実現する原料が好評

週刊粧業 2023年7月3日号 25ページ

阪本薬品工業、サステナブルな処方開発を実現する原料が好評
 天然グリセリンの専業メーカーで、RSPOサプライチェーン認証取得企業である阪本薬品工業では、安全性の高い植物由来のグリセリンをベースとしたポリグリセリン脂肪酸エステルなどの各種誘導体を中心に、優れた機能と使用感を両立し、PEGフリーやサステナブルな処方開発を実現する化粧品原料をCITE JAPAN 2023で提案した。

 その中でも特に、極性油から非極性油まで幅広い油に対して増粘・ゲル化が可能な「BED-102」(二塩基酸エステル)と、ノンシリコンでありながら使用感が軽く、安定性の良い乳化処方の設計が可能なW/O乳化剤「親油性ポリグリセリンエステル(IS-201P/CRS-75)」への引き合いが多かったという。

 天然ワックスを配合したクレンジングバームやオイルバームといったバーム状油性化粧料の処方開発では、「高温で安定しない」「ざらつく」「伸びが悪い」といった課題があるといい、同社ではそれを解決するソリューションとしてBED-102の配合を提案している。同原料の配合により、ワックスゲルの融点が上昇して高温安定性が向上するほか、ワックスの結晶状態が微細化されることで表面がなめらかになる。

 一方の親油性ポリグリセリンエステルは、COSMOS認証を取得した2つの乳化剤「IS-201P」「CRS-75」を組み合わせることで、環状シリコーン系や炭化水素油系、混合系油など各種油剤を幅広く乳化する。優れたW/O乳化性能とべたつかず柔らかな使用感が得られ、ファンデーションや日やけ止めなどでPEG・シリコンフリー処方への応用が可能だ。

 「今回のCITEでは、紹介原料の資料をダウンロードできる特設ページを新たに設け、社内はもとより来場されたお客様からもペーパーレス化が非常に好評だった。デジタルの活用は今後もさらに強化し、メルマガやYouTubeなど新たな形での情報発信にも取り組んでいきたい」(同社)
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