ホシケミカルズ、広告で訴求しやすいODM製品に注力

週刊粧業 2024年1月1日号 82ページ

カンタンに言うと

  • 今期は成長を見据えた「投資の1年」
ホシケミカルズ、広告で訴求しやすいODM製品に注力
 ホシケミカルズは、今期(2024年3月期)実績が約10%増での着地を見込む。

 星野拓社長に今期の振り返りと4月からスタートし、創業50周年の節目を迎える来期の抱負を聞いた。

 ――今期を振り返っていただけますか。

 星野 2023年は将来の成長を見据えた「投資の1年」で、5月に埼玉メークアップ工場が竣工し、10月よりクッションファンデーションの専用新設ラインが本格稼働している。

 また、2018年にバルクの製造能力を増強し、充填包装ラインのキャパシティーが不足していた群馬工場の受け皿として、11月には埼玉倉庫内に2つの包装充填ラインを新設した。

 これらの設備投資により、メークアップの製造能力は従来比で約2倍へと増強され、ベースメークを中心として幅広い品目に対応できるようになった。

 ――来期の抱負をお聞かせください。

 星野 ここ最近、お客様からCICAやビタミンCなど成分指定の問い合わせが増加傾向にある。ただし、成分だけでは他社との差別化が図れないのも事実で、我々の独自性が図れるODM製品のラインナップを強化していく方針だ。

 また、成分重視に加えて薬機法に抵触しない広告訴求についてもお客様からニーズが高まっている。規制を守りつつ訴求の高い広告を作成するには、やはり効能効果や有用性といったエビデンスが重要なポイントとなる。

 このような背景から、有効成分を配合した承認済み医薬部外品をはじめ、パッチやアレルギー、ノンコメドジェニックなどの各種テストや、抗シワ、SPFといった有用性試験を予め当社が行い、お客様が広告で訴求しやすいODM製品の開発を柱としている。

 ブランドの世界観や美意識、哲学などのイメージ構築の後ろ盾として、こうした有用性データの積み重ねによって製品価値が伝わるモノづくりを今後も取り組んでいく方針だ。

 コロナ禍で3年間の苦しい時期を耐え、これからが本当の勝負だと感じている。創業50周年の節目を迎える来期も引き続き、柱となるのが「お客様が広告で訴求しやすいODM製品の開発」で、独自性のあるODM・OEMを追求し、さらなる成長を目指していく。
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