ポイントピュール、海洋深層水をベースに沖縄コスメを

週刊粧業 2024年1月1日号 80ページ

カンタンに言うと

  • 話題の成分を配合し新商品を提案
ポイントピュール、海洋深層水をベースに沖縄コスメを
 ポイントピュール(沖縄県久米島、大道敦社長)はOEMメーカーとして海洋深層水をベースに、沖縄コスメの開発・育成に取り組んでいる。沖縄の中心街の国際通りをはじめ、観光客が多く訪れる立地に直営店4店を展開し、ここでの知見を製造受託企業にフィードバックし、受注につなげている。

 そのほか、トレンドを反映し、ヒト幹細胞培養液やNMN、CBDなど話題の成分を積極的に取り入れている。これらを海洋深層水をはじめとした沖縄の原材料と配合することで、新しい商品を提案する。

 「メーカーと組んで、原材料からの開発にも取り組んでいる。これをナノ化をはじめ加工することで、効率よく回していくことが課題になる」(大道社長)

 沖縄コスメはポイントピュールが開拓して、20年を超える歴史がある。後続の企業もあって市場は拡大している。ベースとなるのは海洋深層水で、改めて、その機能が注目されている。

 新潟県佐渡市で開催された海洋深層水利用学会全国大会で大道社長が会長を務める久米島海洋深層水協議会が学会賞を受賞し、深層水は久米島という認知が高まった。11月下旬には大道社長自ら、台湾に赴き、海洋深層水の講演を行った。

 「われわれは21年の実績があり、単に水として配合するのではなく、圧力をかけたり、ナノ化するなど手間をかけている。これにミネラル、カルシウム、塩分などを配合する加工技術がある。ヘアケア、スキンケアは100%、海洋深層水を使用している。また研究所に隣接して、1万3000トンの水を使えるので、委託先からご支持をいただいている。深層水を使ってコラーゲンを合成できることも発表しており、これが評価されて問い合わせが増えている」(同)

 そのほか、注目の原料を取り扱い、委託先の要望に応じて配合する。NMNは一般的に遺伝子活性化などの効能があるといわれる。そのままの状態で液体に溶かすと、成分の特性がなくなるためコーティング技術を開発し、採用が始まった段階にある。こうした付加価値をつけることもOEMメーカーの役割のひとつとしている。

 また直近では久米島産コーヒーの種子の廃棄部分や焙煎抽出後の粉末をアップサイクル原料とした開発にも取り組んでいる。

 受託製造のほか、自社ブランドを開発し、直営店やECで販売している。

 「薬機法や原料を知悉しているので、自社ブランドをもっている。それを営業が新規得意先に提案し、商談がスムーズに進んでいる」(同)

 9月に大阪で開催された化粧品開発展に初出展し、ヒト幹細胞、NMN、CBDなど話題の成分を使用した商品を展示した。展示会で初めて、10種類のサンプルを用意し、メンズ、育毛剤、NMN、CBDなどの分かりやすい区分で配布した。

 前述の久米島産コーヒーを使用したバスアイテム、パック&カラーパックなどが好評だった。サンプルを配布したことで来場者の関心が高く、商談の成約は予想を大きく上回った。東京で1月に開催する「第14回化粧品開発展」も、同様の形式で出展する。
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