エア・ウォーター・リアライズ、新社名で挑む初の展示会

週刊粧業 2024年1月1日号 79ページ

カンタンに言うと

  • 産学連携による研究なども紹介
エア・ウォーター・リアライズ、新社名で挑む初の展示会
 エア・ウォーター・リアライズ(本社=東京、新井喜久社長)は、「第14回 化粧品開発展(COSME Tech 2024)」で、スキンケア・ヘアケアを中心とした開発製品を展示し、開発力や提案力をアピールする。化粧品のトレンドやニーズの変化に対応する3つのテーマを設けて開発製品を展示する。

 「エアゾールの特徴を活かした高機能化粧品」「スキンケア・ヘアケアなど幅広いカテゴリのマルチ剤型(オイル・ジェル・バーム・シート他)」「産学連携などの共同開発品を含む当社企画品」の3本柱で、約50SKUを展示する。

 同社は、産業ガス大手のエア・ウォーターグループで、化粧品ODM/OEMとエアゾール製造の2つの事業を柱に成長拡大を図っている。エアゾール業界で売上3位の同社は、UVカットスプレーをはじめ人体用エアゾールの製造で化粧品会社との取引が増えてきたことから、2018年12月に化粧品製造工場(茨城第二工場)を竣工して業界に本格参入した。2020年3月には工場敷地内に化粧品の研究開発を行う「Value Creation Laboratory(価値づくり研究所)」を新設している。

 2023年4月には社名を変更して新たなスタートを切った。今回、新社名となって初めての展示会となる。新井喜久社長は、展示ブースや開発した製品を通して「ブースコンセプトとなる、ご来場者様の夢を『リアライズ(叶える・実現する)』に込めた思いを感じてもらいたい」と話している。

 化粧品開発展には企業の認知度向上を目的に2019年から出展を継続している。コロナ禍ではオンライン上で「化粧品Web展示会」を公開するなど新たな試みも行っている。新井社長は「展示会をきっかけとした受注を獲得できている。高機能シャンプー&トリートメントなど新たな製造品目も増やせている」と述べ、今回も多くの来場に期待を寄せる。

 3つの開発テーマの中で、注目は「産学連携などの共同開発品」だ。

 九州大学との共同研究から生まれたエイジングケア化粧品などを紹介する。九州大学とは「長寿遺伝子」に関する研究で2年前から産学連携による共同研究に取り組んでいる。また、他の大学との共同研究も併行して進めており、機能性を重視した化粧品の開発を進めていく。

 そのほか、DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)を活用した育毛関連製品、うねり・くせ毛の悩みに着目したヘアケア製品、血行促進により美肌効果の向上が期待できる炭酸ケア化粧品など多種多様な提案をする。マーケティング志向の企業に対しては、自社のスキンケア・ヘアケアのストック処方を紹介するコーナーを設けた。ストック処方を通じて、自社の開発力や企画力をアピールしていく。

 同社は、2023年10月1日に、同じエア・ウォーターグループで注射針の製造・販売を行うミサワ医科工業と統合。同時に、本社を移転・拡張した。ODM戦略の一環として、新本社内に、開発処方・製剤の改良を行えるサテライトラボを設置した。顧客の要望に応じて、提案処方のテクスチャーや香りなどの改良を進め、開発スピードの向上につなげていく考えで、都内にいながら化粧品開発を進められる体制を整えていることも展示会でアピールしていく。
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