化粧品・医薬部外品原料の総合商社であるシバハシケミファは、「脱炭素」や「サステナブル」を軸に化粧品原料の取り扱いを引き続き強化していく。
海外の取扱原料では、昨年から本格的に紹介を開始した英国・乳化剤メーカーのALCHEMY ingredients社の天然由来の化粧品用基剤(COSMOS認証取得)シリーズが好調に推移している。
中でも、乳化増粘ポリマーの代替となる天然由来乳化剤「Instathix」、カルボマーの置き換えが可能な天然由来増粘剤「Sclerothix」は、多機能や使いやすさなどの特徴が評価され、引き合いが増えているという。
「Instathix」は、乳化、増粘、安定化、感触向上の4つの機能を兼ね備えており、安定性も高く、ヘアケア、スキンケアなど幅広い製剤に素早く調製することができる。
「Sclerothix」は、水系処方の増粘ゲル化剤や乳化安定化剤の代替として使用でき、洗浄性界面活性剤との併用も可能だ。コールドプロセスで使用できるため、省エネの観点からも関心を持つ企業が増えているという。
海外原料ではその他に、マイクロニードルで知られる「加水分解カイメン」をはじめ、韓国コスメで人気が高まっている原料の実績も増えている。
脱炭素化にともなう粗原料の生産事情の変化により、マーケットの大きな変動や、供給の不安定さが深刻になると推測される原料に対しては、安定供給を支え、有益な提案を積み重ねていくことも、重要な商社の役割と捉えており、「国内・海外の企業と連携しながら対応していきたい」(同社)としている。
この記事は週刊粧業 2024年6月3日号 12ページ 掲載
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