東洋ビューティ、サステナビリティ重視の提案を強化

粧業日報 2024年7月18日号 5ページ

カンタンに言うと

  • CSRの紐づけで活動に新たな価値
東洋ビューティ、サステナビリティ重視の提案を強化

 化粧品ODM/OEMの東洋ビューティは、2022年10月にCSR推進室を立ち上げ、会社や社員がサステナビリティ活動を推進できる環境整備を進めている。

 執行役員・CSR推進室の若林健介室長は、「当社は製造業として、品質向上とともに、コストダウン化や業務効率化に努めてきた実績や歴史があるが、それらの取り組みの中にはCSRの活動と呼べるものがいくつもあると感じている。それらを拾い集め、自分たちで正確に認識していくことがCSRを推進していく上でとても大切なことだと思う。各事業所の普段の取り組みにCSRを見出し、心理的ハードルを下げて活動を促していきたい」と話す。

 国内3つの生産拠点では、品質向上だけでなく、環境配慮の観点からも工程の見直しを進めている。調合工程では、原料の投入方法や調合温度の調整などを行い、省エネ化・省力化を推進している。また、洗浄工程では、送液工程の見直しや洗浄剤の開発に取り組み、節水を推進している。

 昨年12月には、佐賀工場に続き、宇都宮工場にも太陽光発電を導入し、温室効果ガスの排出量削減に向けた取り組みを推進している。

 佐賀と宇都宮の2工場の太陽光発電により、「全社的に5~7%程度の電気代削減とともにScope2の削減につながってくるだろう」(若林室長)と話す。

 また、研究開発や営業では、自治体や地元企業などと連携し、休耕農地を活用して栽培された農作物やこれまで廃棄されてきた未利用部位を化粧品原料として有効活用する取り組みも推進している。

 若林室長は、「当社が経営ビジョンに掲げる『世界最良のODM企業』の実現に向けて、グローバル基準に合わせた取り組みを進める」と話した。既に、Scope1-2については削減目標の設定に向け取り組んでおり、「来期(2025年1月)からスタートする環境の新5カ年計画(中長期環境目標)ではScope3まで対応していきたい」と意気込む。

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